長らく小売業に身を置いていると、どこに行ってもマーケティング的なことが気になってしまいます。
これは小売業に勤めていた時に、競合店調査というものがありまして、たぶんどこの小売業、特にスーパーやドラッグストア、ホームセンターなど価格で勝負する店舗ではあると思います。
近隣の店舗を回って、何を売り出しているか見るのです。
そんなの、広告みりゃわかるでしょ!
って、思うでしょ?
でも実際にお店に行くと、広告の品以外でも新製品などがドーンっと山積みになっていたりするわけですよ。
で、現在の私、そういう競合店調査とは関係ない感じになっているのですが、癖ってコワイ。
ついつい、小売業が今はどのような情勢なのかとかを知りたくなってしまう。
そこで今日はこの本を紹介します。
流通大変動―現場から見えてくる日本経済 (NHK出版新書 425)
(amazon.co.jpより)
日経MJでも連載している伊藤元重さんの本です。
この方、大学教授というだけあって、文体が難しい事が多いんですヨ。
でもこの本は比較的平易な表現が多くて分かりやすいですね。
分かりやすい、と言っても、小売業をまったく知らない人が読んでも分かりやすいか、というとそうでもなく、パートでも小売業の中にいる人ならわかりやすいかな、という感じです。
前回、イオン木更津店の記事の中で、「効率的に買い物をしたいユーザー」について書きましたが、まさにそのあたりの問題が書いてあります。
コンビニの成長戦略とかも。
スーパーとコンビニを取り巻く環境の変化について言及している章あり、ユニクロのビジネスモデルをアパレル関係以外にもわかりやすく解説している章ありで、幅広く小売業界全体を見渡せます。
ただ、これは本とか、現状解説の宿命ですが、おそらく3年後にはこの本は意味をなさなくなってしまうのではないかと思います。
あくまでも2014年時点の情報なので…
リアルタイムで読むからこそ、価値のある1冊ですね。