【2011-07-10(日)】
「関わりの深い女性には自分の感じた他の女性への評価を告げない方が賢明である、それが良い評価であれば勿論死んでも口に出してはいけないし、例え悪い評価であったとしても合意を得られる見通しが付かないうちは滅多に口にしない方が良いだろう」
男がこのことに気付く迄の期間はその男それぞれが千差万別なんでしょうよねえ、本当に理不尽で不条理で無情なあの震災の如く「何でここ迄コテンパンにされなきゃいけないんだ」って思う時を幾度び経験したか、いやするかに依って違ってくるんでしょうかねえ。
別に貴女を蔑ろにしてしてる訳じゃないんですよ、貴女だってサンとかヨンとか言ってたじゃないですか、躓いたかどうか知らないけどが男優のあのツマヅキなんとかが可愛いって身を捩ってたんじゃなかったですかねえ。
ただ一言「このミムラってコいいね」って言っただけじゃないですか、「日出子と千晶と沙知絵は節子さんとこの三姉妹なのか」って聞いただけじゃないですか、「百恵ちゃんはやっぱ永遠の菩薩だよなあ」って口滑らしただけじゃないですか。
この偏屈男いいと思うものはいい悪いと思うものは悪いって断じるんですけどが、こと婦女子に関わる意見はケメ子の前では口籠らざるを得ないんですよねえ。
だから小野さんや赤江さんや黒谷さんや観月さんのことなんか絶対に口に出さないんですよねえ、況してや中学生時代に戻ったら鈴木先生のクラスでは小川さんはこの偏屈男に惚れて呉れるタイプだけどが、偏屈男が惚れちゃうのは寧ろ中村さんの方なんだよねえなんてことは一切思わない振りをしてるんですよねえ。
「別に貴女これで損してる訳じゃないと思うんですけどが」って思うんですけどが、ムスッとかフーンとかいう意味を込めたその眼付きには、この偏屈男の諸歯流性感崩しを以てしても到底太刀打ちできないんですよねえ。
この偏屈男、自分以外にもいい男は世の中には一杯いるんだろうとは覚悟してるんですよねえ、だからケメ子がうっとりしようが溜息付こうがそんなものはどうぞご勝手にって思ってるんですけどがねえ、唯現実は貴女とこの偏屈男の世界しか失いんでしょうよねえっていう共通の理解の基で成り立ってるって考えるんですけどがねえ。
ところが女性ってそんな単純なものでは失いみたいなんですよねえ、良い評価のものだったら「あっそれ言うんなら何で先にあたしに向かってそう言わないのかなあ」って思うらしいんですよねえ、悪い評価のものでさえ「あたしがジャッジする前に何であんたが先に決めちゃうのよ」って思うらしいんですよねえ。
言うまいと思えど今日の暑さかな、降る雪や明治は遠くなりにけり、もの言えば唇寒し秋の風ってなっちゃいますよねえこれじゃ、けどがねえここが一番大事なとこなんですけどが唇、いつも湿ってキラキラしてないとすぐ見破られちゃうんですよねえ。
「あなた何かあたしに不満でもあるの」とんでもない不満なんか、唯「貴女は別に損してないと思うんですけどが」って一瞬頭に過ぎっちゃっただけなんですよねえ。