「白旗の少女:講談社青い鳥文庫」を読んだ、作品は知っていたが図書館で偶然見つけたもので、作品は子供向け(小学生高学年程度ので感じにルビをふうてある)。
内容は作者が7歳のころの沖縄戦の始まる平和な仲の良い家族の生活から始まって、沖縄戦で父、また仲の良かったと兄(10歳)を失い、また、避難中に姉達ともはぐれて、ほとんど、奇跡に近い状態で生き抜いた少女(松川さん、のち比嘉さん)。
幼いながらも兵隊さんの優しさと、また、軍隊の狂気、そして、ガマ(ほらあな)の中での見知らぬ心優しいおじさん、おばあさんとの天国のような(夢のような)生活。
このおじさん、おばあさんが少女を助けるための白幡を作ってくれ、米軍の呼びかけに直ぐにこのガマを出るように、しかし、自分たちはも出ないと言われながらもガマえを出て白幡を掲げあるいたこと。
また、少女の優しさは、写真に写っている日本兵は決して自分を盾にあるいていたのではない、偶然後ろからあるいていたものが写真に写っただけと、兵たちを思いやっていることなど。
決して再びばかな戦争をしないでという気持ちが、悲惨な戦争体験の行間から湧き出てきます。
しかし、世界でこれまでこの少女のような経験をした人の数は数千万人でしょうか、あるいは億を軽く超えますでしょうか。
人類の歴史は戦争の歴史でもありますが、戦争は何も生みませんが、愚かな戦争を考えさせられます。