沖縄の方言札のことを2、3日前に書いたが、一方で、旧陸軍士官学校などで標準語が一番上手だった人は沖縄出身の方だったそうです。ある意味、標準語を外国語的に習ってマスターをしたらしいですが、沖縄は漢語文化であるだけに、日本語の意味を即理解することは難しかったようで、「独立」ということばは知っていても、一本立ち」という言葉は知らなかったようです(戦前の教育を受けた方はでしょうか、今の方は知っていると思いますが)。

しかし、若い人は特に、方言しか話せないと言うことは、なんとなく劣等感につながる世の中かもしれませんが、関西人は、どこでも堂々と関西弁で話しますので、彼らの心の沖には、古くは関西が日本の中心だったという意気があるのかもしれません。

以前、井上ひさしさんの「國語元年」(1985年6月8日から1985年7月6日までNHK総合テレビの 「ドラマ人間模様」枠で放送されたテレビドラマがありましが、標準語なんて、実はあのドラマのようなこっけないいきさつがあったのかもしれません。

なんでも、勝てば官軍ですから、地方の方言が「はずかしいもの」として棒滅させた、国語教育、実は知的な部分をずいぶん捨て去ることにつながったのかもしれませんね。

沖縄では今、うちなーぐち(沖縄方言)がラジオから流れ、優しい語り口にはおおいに癒されます。