これまで日本の官公庁(軍も含め)の各種の名文があるが、第一は明治38年5月27日の日本海海戦の「天気晴朗なれど波高し」でしょうか、次いで、昭和37年の経済白書の「もはや戦後ではない」、加えて、昭和52年の「第三次全国総合計画」の次の文章・・であるかもしれない。
すなわち、「有史以来日本列島に居住してきた日本人、およそ4億7千万人・・・が約2000年に渡って土に刻み続けてきた総合的な含蓄が国土である」とし「国民一人一人が国土を保全し、開発して次の世代へ受け継いでいく主体であり、また、その責任を有している」・・
このようなわが国の国土、第二次大戦でも、まさに、国破れて山河あり・・の杜甫の詩のように美しい豊かな国土が、敗戦に打ち拉がれている我々に「青い山脈」のように再び夢と希望を与え生きることが出来た。
しかし、その美しい日本も今、原発事故で見えぬ恐怖にさらされ、人々は人生を狂わされ(あらゆる生き物たちも)、二度とふたたび故郷に帰ることも出来ない、三全総の言葉「2000年に渡って土を刻み続けてきた我々日本人」は、一体どこで過ちを犯したのでしょうか。
限りを知らぬ欲望・・・金欲、性欲、食欲、そして、名誉欲、暑ければクーラー、寒ければ暖房、さらに、昼夜逆転した生活を電力に依存、原発でも、火力でも、水力でも発電するものは何でもかわまず、反対派には漁業補償に見られる札束攻勢、いつか、人間性も失いただただ「金さえあればいい」、「儲ければいい」と考えるようになった日本人、いつしか国破れて山河荒廃し孫子には借金の山を残し これからどうやって生きていきますか。