わたしを束ねないで という詩がある「新川和江」さんのうたであり、中学の国語にものっているのでよく知られたうたですが 以下のようなもの(中を抜いてありますが)


 わたしを束ねないで 新川和江

わたしを束ねないで あらせいとうの花のように 白い葱のように 束ねないでください 

わたしは稲妻 秋 大地が胸を焦がす 見渡すかぎりの金色の稲穂

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わたしを名付けないで 娘という名 妻という名 重々しい母という名でしつらえた坐に 

座りきりにさせないでください わたしは風 りんごの木と 泉のありかを知っている風


わたしを区切らないで ,(カンマ)や。(ピリオド) いくつかの段落で

そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには こまめにけりをつけないでください わたしは終わりのない文章 

川と同じに はてしなく流れていく 拡がっていく 一行のうた


この詩ここにあげたのは 今の地震・津波の被害者、そして、原発の避難者がそれぞれが個々の人格を持った人々であることを示したかったからである。


今回の災難にあった方々、マスコミでも津波被害者、原発避難民とくくられていますが、違いますね。

私たちは彼らの気持ちの中に入らないといつまでも上から目線のままである。

彼らを束ねないでください、そして、川と同じように絶え間のない思いを持ち続けて。