今回の東北地方の大震災は史上にも稀なマグニチュード9で死者行方不明者は約3万人とのこと、大変痛ましいことです。一方、大正12年(1923)の関東大地震はマグニチュード7.9であったが、人口密集地を直撃し火災が発生したために死者行方不明者は156,693人と今回の3倍もの人的被害をもたらしました。
また、関東大震災のあと関東地方の地震を統計的に集計し、地震発生の周期を69年(+-)13年と予測した(河角博士)学者もいました。この学説によれば関東地震は1923+69+13=2005であるので、今年は予測から6年オーバーしていることになるが、最近では海洋型・直下型を交えて周期は約100年程度とも言われています。いずれにしてもこれらの学説などを考えれば、関東地域での大地震発生は真近に迫っていると考えられます。
参考に江戸期以降に江戸(東京)を襲ったマグニチュード7以上の地震は8回、1633年(M7.1)15年後の1648年(M7.1)、翌年の1649年(M7.1)34年後の、1683年(M7.3)20年後の、1703年(M8.2)、79年後の1782年(M7.3)、72年後の1854年(M8.4)そして69年後の1923年に関東大震災が発生しています(この他江戸期に江戸を襲ったマグニチュド6程度の地震は約12回)。
大都市での大地震は火災を伴いますから、国は前門の東北大震災の復興と併せて、後門の大都市の防災(火災)機能を持った街づくりを早急に進める必要があります。