あの冷戦終結の象徴ともでいえる「東西ドイツ統一」は1990年10月3日だそうで、北西部のブレーメンで記念式典が開かれたとのこ、あれからもう20年、喜びの人々がブランデンブルグ門の上に昇った光景から20年の歳月が流れたとは、まさに「光陰矢の如し」である。
芭蕉の奥の細道の書き出しの「日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる者・・」という名文をも思い浮かべたが、日本の場合はあれから20年はまさに失われた時代、就職氷河期、結婚氷河期ともで言うべき時代が続き、人々は一層困難な生活を余儀なくされている。
タレントの著書に「三百万円で生活する知恵」とかとう本があったかと思うが、人々の暮らしは三百万円どころか百万円台での生活、世界第二位の経済大国とは一体どこの国の話しというような状態である。
このような経済の疲弊は子供達に直接影響、大学どころか高校にもいけないような状態が続いている。せっかくの可能性にあふれた子供たちがスポイルされており、これからの日本は人材が育たなくては全く期待ができあない。
政治家は選挙の度に夢のみ語るが実行力はゼロ、思えば20年前まではかろうじて「一億総中流化」時代、人間は冷戦のような緊張感がなければ退化する生き物なのであろうか。そうであれば人間って不幸な生き物ですね。
ただ、私も馬の口をとらえて(なんとか世の中に生きるはざまを見いだし)老いをむかえてきたことは事実だが・・