写真はなかなか雰囲気のある美容院ですが、場所は石川県金沢市のひがし茶屋街です。お茶屋さんが軒を連ねている場所で質素であるがなにかホッとするような建物でしたが、たぶん、お茶屋さんに勤める女性達にとっては欠かすことのできないオアシスのような美の殿堂なのかもしれません。
今、日本は景気はあまり良くないとは言えあちらこちらに建築物が建造されていますが、都市のあるいは町の美観的な面からは、地域にあまりなじまず、なかには、地域住民から訴訟を起こされた事例も多々あります。
建築主は建築基準法に違反していないから自分の勝手だとも言いたげな態度であるが、しかし、街並みはただ一軒の家で構成されているのではなく、まさに、軒を連ねて街の表情を構成していることを考えれば、家こそ郷に入れば郷に従えであるべきと考えます。
山形県には金山杉で有名な金山町という山に囲まれた町がありますが、この町は長い期間をかけて町民の力で街並みを創ってきましたが、その甲斐あって今では街並みは地場産の金山杉を用いた美しく、また、町なかを清流が流れるアルカディア(理想郷:山形県の長期構想フレーズ)のような雰囲気が形作られています。古くは、住む人の財力もそれほど差はなかったが今は、財力のある者がわが財力を見せつけるが如くの家づくりをしていることも街並みをいびつにしている原因にもなっています。過去には間口の大きさによって税金をかけた時代もあり、この結果が整った街並みを形成する所以にもなっていますが、景観づくりには税金のかけ方も一つの方法かもしれません。
犀川の欄干飾る絵模様は時代創れし市井の人ら maru
