中国の新疆ウイグル自治区での暴動がなかなか治まるような気配がない、ニュースによればアルカイダがアフリカで働く中国人をターゲットにテロを計画しているとの情報もあるとか、騒動はますます広がる状況になった。

新疆という意味は新しい国という意味とか、たぶん、そこに住んでいる人々はなにも新しい国でもなく、祖先伝来の土地、国なはずである。そしてこの民族は時々独立国家ともなっているが、漢民族に比べて圧倒的に少数の民族であるため中国の影響を受けやすく、決して恵まれている状況にあるとは言えないようだ。

私たちは司馬遼太郎さんの「街道を往く」などの影響により、西域という言葉から彼らに対して、豊富な果物の産地や、あるいは、石窟などのイメージがあるが、現実は抑圧され、搾取され、侮蔑され生きていたのだということを今回の騒動で知ることができたと思います。

随分前の中国は大国で、確かに「華」という文字があてはまる悠々たる国家だったと思いますが、共産党が政権を取ってからは、あの、文化大革命など悲惨な経験をし過ぎているような感じがします。1991年にワイルドスワンがユン・チアンさんにより発表され1000万部を超すベストセラーになりましたが、あの本の中で当時の中国人の狂気、すなわち、人間の心が教条主義に侵されロボット化される恐しさが記載され、一気に上下巻を読んだ記憶があります。そして、今の新疆ウイグル自治区、あるいはチベット自治区の紛争について漢民族の支配欲が高炉のるつぼのように煮えたぎっている状況が収まり、いつかワイルドスワンのように書かれる時が来ることを願っています。

写真はベトナムのハノイから200kmほどにある世界遺産のワロン湾です。昔は中国の属国でした、ベトナムも結構中国と戦いましたねハノイの歴史博物館にはその歴史絵がありました、そして、ベトナムは朝鮮半島同様、中国支配の象徴であった漢字は使っていません、それほど影響を嫌っているのでしょうね(日本は漢字利用国ですね)。


夏雲の立ち上りたる南風原(ハエバル)の南の風も強く冷たき maru


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