中国新疆ウイグル自治区で暴動が発生140名死亡800人が負傷したニュースが報道されています。私は2年ほど前に唐の時代の長安、現在の西安を訪ねましたが、西安にはウイグル人も多く市場では彼らの経営するレストランで食事などを楽しみました。私は一旅行者として彼らに接したわけですが、彼らは純朴で正直でそしてだれにも親切な人々でありました。

今回の暴動の発端は6月下旬、広東省のおもちゃ工場でウイグル人の労働者が漢民族に襲われ100人以上が死傷した事件が発端と言われていますので、そもそも、暴動の原因を作ったのは漢民族であり彼らを公正に罰していれば今回の暴動はなかったかもしれません。中国ではこの他にもチベット自治区での暴動もたびたび発生しますが、これも、チベット人が我慢に我慢を重ねた結果に暴動となって発生しています。

しかし、共産党政権とはマルクス・レーニンが説いた理論(以前勉強しました)とは裏腹に、人権などは物の数ではなく、何事も武力で弾圧するという原理原則はこれまでの旧ソ連、旧東欧諸国でもたびたび見受けられましたが、そのような手法は長続きはせずついには自壊しました。

しかし、共産主義とプロレタリアート独裁は表裏一体ですが、,独裁とはどんな法律にも拘束されることのない権力であり、共産主義には目的は手段を正当化するという言葉があります。このような治世下が永く続いたのが旧ソ連・旧東欧でしたが、この間にも国民はたびたび暴動を起こし、そのたびに軍隊に抑えつけられたことは近代史を見れば明らかです。

現中国も彼らの長い歴史から学べば当然のこと強権、弾圧では国民も暴動で応えざるを得ないことをわかっているかもしれませんが、結局共産党政権ですから、旧ソ連、旧東欧と同じ道を歩むのでしょうか。

写真は小笠原母島のヤドカリですが、強権の下の国民はヤドカリのように「耐えがたきを耐え忍びがたきを忍び」で生きなければなりません。

民衆を下僕とみなすエリートのいつしか道を誤りぬるか maru


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