海岸には興味ありますか?海岸について専門的にいえば、陸の環境が海の環境へと移りかわる場所であり、波の作用でガス交換がなされ、多様な生物種と高い生物生産力がある場所であり、さらに、人間生活にも多くの便益を与えている場所であると言えます。
日本の海岸線の総延長は34,622km余りですが、今では自然海岸が少なくその多くがコンクリートなどで固められた人工海岸となっています。なお、都道府県別延長では北海道の3,007km、鹿児島県の2,633km、長崎県の2,407km、沖縄県の1,748km、愛媛県の1,631kmの順となっています。
私が住む沖縄県は全国第4位の海岸延長を有していますが、海岸は「コバルトブルーと白い砂浜」と表現されるように他の地域には見られない自然環境を有しているとともに、わが国惟一の亜熱帯の海岸として貴重な動植物の生息・生育の場ともなっています。さらに、住民にとっては海岸は古来から祭祀や、憩いの場でありこの面でも他の地域と少し違う文化を有しているかもしれません。
海岸の整備も写真(北部の海岸護岸)のように緩傾斜天然石積み護岸で(お金はかかりますが)地域住民の海岸利用に配慮した整備がなされています。
今はコンクリートで固められた日本の海岸線も、防災上自然に戻すことが難しければせめて写真のような緩傾斜天然石積みの海岸線にしてほしいですね。
