昨日は仙台から仙山線でかねてより行きたかった山寺にいってみた。朝方仙台では雨だったので、登山のしたくをしているわけでもないので少々心配であったが、背広姿で出発した。
仙台から山寺へ向かうJR仙山線の駅名も楽しく、仙台からすぐのところに「東照宮」という駅があり、江戸時代たとえば津軽藩でも東照宮を建て徳川家康を祭ったが、東北の雄藩の伊達藩もやはり徳川家に儀礼を尽くしたんだななどと考えながらいた。また、しばらくして「愛子」という駅があり、この読み方は「あやし」というそうで、子供をあやすとうことは愛することにつながっているのだろうかなど、これも大いに勉強になった。
約1時間ほどで「山寺」に到着、幸い雨も上がって、まず「立石寺」へ参詣、構内を経て階段を登る、途中、「せみ塚」があり、この場所あの有名な「しずかさや 岩にしみ入る せみの声」を詠んだと思うと、切り立ったその背後の岩肌からせみの鳴き声まで聞こえてきそうな気がした。
山寺はふもとから見るととても急な階段なので、三里に灸でもしてしっかり準備しなけば登るのは大変かと考えていたが、階段が整っているので革靴ながら最上部の「奥の院」に到着した。この場所からの下界の眺めはまたかくべてであった。
山寺を降りてから対岸にある「山寺芭蕉記念館」をたずねてみた、山寺駅からあるいてく10分から15分ほどの丘にあるが、周辺には美術館やレストランなど、いずれもすばらしい建造物であった。
芭蕉記念館では芭蕉に関する遺稿はそれほどの量はなく、少し拍子抜けの感じがした、記念館では雛人形を展示しており、この面で興味がある方にはいい時期かもしrない。
芭蕉は旅を住処にして旅に死んだ哲人であるが、交通もままならない江戸の時代、まさに奥のほそ道を歩み、人が生きる意味を考え続けた偉業に触れただけでも、私にとって今回の山寺への参詣は意味のある小旅行となった。