「今日は何の日」というタイトルで歴史上の出来事の記事を見ますが、私の「今日は何の日」は東京大空襲です。1945年3月10日東京はアメリカ軍の空襲により焼け野が原になり、死者8万3千人余り、負傷者4万4千人余り、被災者100万人余り、非戦闘員の女、子供らが黒焦げの死体となった。この無差別なむごたらしい殺戮は明らかに犯罪であるが、戦勝国のアメリカの政治家・軍人はだれ一人も処罰を受けず今日に至っている。わが国には終戦間際広島、長崎の原爆投下の他にも、多くの地方都市が空襲の被害にあい、無傷な都市は京都、金沢、米沢などわずか数えるほどである。
また同じように、ドイツの美しい都市ドリスデンイにも1945年2月13日、14日に空襲があり、これにより3~10万人ほどの死者がでいた(2008年9月ドイツ歴史学会は18,000人と発表)。なお、後年、ドリスデンにイギリスのエリザベス女王が訪問したときに多くの市民により訪問阻止のデモも行われた。
20世紀は戦争の世紀といわれるが、何時の時代にも戦争の勃発には戦勝国、敗戦国とも狂人ともいえるものどもが指導者となっている。今でも世界のあちこちで紛争が絶え間ないが、東京大空襲やドリスデン大空襲のような被害者も、あの空襲を指揮した狂人とも言うべき指導者も再びこの世に出てこないことを祈る。