厚生労働省は毎年「労働者健康状況調査」を実施していますが、この資料で平成19年、平成14年、平成9年の5年ごとについて「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある労働者の割合」の推移を比較してみました。


 結果は平成19年は58.0%、平成14年は61.5%、平成9年は63.0%であり、意外にここ10年間わずかの数値ではあるが働く人たちのストレスは下降傾向を示していました。多分、平成9年あたりから日本経済が持ち直し、ここ10年間は働く人たちの職場環境が良かったことを示ししているのではないでしょうか。

 しかし、平成20年度は派遣切りなどで大変な年度ですので、次年度の調査はまた労働者のストレスは非常に高まると思います。
 

 なお、平成19年度の調査では、自分の仕事や職業生活での不安、悩み、ストレスについて「相談できる人がいる」と答えた人の割合は89.7%であり、男女比率では、女(93.1%)、男(87.4%)で女性の比率が高く「相談できる人がいる」と答えた相談相手(複数回答)としては「家族・友人」(85.6%)が最も高く、次いで「上司・同僚」(65.5%)となっている。男女別にみると、「家族・友人」は女(91.2%)、男(81.4%)、「上司・同僚」は男(67.4%)、女(62.8%)となっています(やはり篤姫さまのように家族が一番大切ですね)。

 また、働く人の自殺の70%はうつ病が原因とも言われ、職場でのストレスが、精神科の受診率を1.4~2.3倍高め、うつ病発生を5~14倍に高めるとの報告もあります。

 よって、職場の権威者は大相撲の元時津風親方のようなにならずに、部下には優しい人の心を持って接してほしいですね。