ペコロスの母に会いに行く/岡野雄一 | ブログ

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
石井美奈子さん(株式会社ウィズファミリー代表取締役)からお借りしました。美奈子さんが家で一人読みながら笑っていたこの本の魅力に迫ります。

【本書紹介のねらい】
認知症を考えてみよう。

【気になった抜粋】
昔は幼くして亡くなる児が多かったので、「つ」が付くうちは神様の児だと、亡くなっても、神様の思し召しだからしょうがない、嘆くなかれ、「つばなれ」してようやく、神様が親に子どもを渡してくれるのだ。

【響いた抜粋と学び】
人生の重荷を降ろした笑顔と人生の重荷をまだ知らない笑顔の何ともよく似たものか。

認知症の診断を受けた著者の母親の笑顔と赤ちゃんの笑顔に共通点を見出す場面です。高齢者介護の現場では「年齢を重ねると赤ちゃん帰りをする」と言われています。


これが正しいか間違っているか、この表現が適切かどうかは別として、僕はこの発想は的を得ていると思っています。赤ちゃんのとき誰もが何もできない状態です。その状態から成長し、できることが増えていきます。赤ちゃんの状態から後天的にできることが増えるのです。

そして、歳を重ねていき、できることが増えます。身体的に考えれば筋肉もつきます。しかし、それは永続的ではありません。筋肉は衰えます。今80歳の人が訓練をして筋力を維持したとしても20歳のときと同じ筋力は保てていないはずです。必ず衰えがくるのです。若いときと比較すれば必ず衰えはあるのです。

と考えるならば、脳の状態だって萎縮するのは病気ばかりが原因ではなくて、年齢を重ねれば衰えるのが当たり前、萎縮するのが当たり前、と考えていったほうがいいのではないか? と僕は日々自分に問いかけています。

人を人間として見れば、今まで自分でできたことができなくなり、介護現場で言われる徘徊、異食などの「問題行動」は、僕たちが赤ちゃんの状態……ヒト科のヒトとしてみれば、最初はどこに何があるかわかるはずもないし、何が食べることができて、何が食べることができないのか、わかるはずがありません。

認知症はただ単にヒト科のヒトの原点に立ち返っているだけではないか? と僕は思うわけです。

僕は、母がうらやましいと思う、認知症になって、母の中に父が生き返ったのだから、ボケることもそんなに悪いことばかりじゃないんだ、と。

この抜粋について、感じるのですが、人間として理性を持ってみれば、自分のことがわからない、自分の妻や夫がわからない、子どもがわからない、というのは不幸と捉えることができるかもしれません。
しかし、それはなぜ不幸なんでしょうか? 人間として生きるときに、社会の中で生きるから、妻や夫、子どもの顔を見てわからなくなったことが不幸だと感じるのかなと。

赤ちゃんの状態を考えれば、確か生まれたばかりの赤ちゃんはお母さんの顔がよく見えていないはずです。名前もわからない。でも不安はないし、不幸ではありません。なぜでしょう?
無条件の愛情と信頼があるからです。

認知症が深くなった高齢者はどうでしょうか? 本当は妻や夫、子どもの顔を見てわからなくなったことが不幸じゃなくて、無条件の愛情と信頼がないから不幸なんじゃないかな。

そんなことを笑いの中で自分問いかけ続けた一冊でした。
僕に本書を貸してくれた石井美奈子さんありがとうございます。

※ 石井美奈子さんは十勝・帯広で「みんな、ちがっていい」をモットーにありのままを否定せずに丸ごと受け止められるサポートをしています。
Facebookもやっています。「石井美奈子」で検索してくださいね。


【編集後記】
カレーライスを作りました!!

冷蔵庫にじゃがいもがあったのを思い出し、スーパーで玉ねぎ、人参、鶏肉を買いました。

「今夜はカレーライスだ!!」

と思って帰宅したらびっくり! カレーのルウがないじゃないですか。

慌ててルウを買いました。



朝4時起きで活動し、圧倒的読書量で介護業界に革命を起こす男のブログ-image



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