組織行動の「まずい!!」学/樋口晴彦 | ブログ

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みなさん、おはようございます。




先日の読書会で

紹介した書籍です。



福知山脱線事故や

NASAのチャレンジャー号爆破事故

砒素カレー事件


などなど


昔の事故・事件からの

組織における


「まずい!!」

と思われるところの検証です。



改めて読むと

過去の事故・事件の真相に

迫れた気分です。


砒素カレー事件に関しては


当初、食中毒と思われていた。


黄色ブドウ球菌しかないだろう


ということで、症状など見て

一番近いのが黄色ブドウ球菌

だったとのこと。


楽しい夏祭りにまさか化学物質を混入するとは

想像できないという状態だったようです。



JR西日本の福知山脱線事故

に関しては、時間に遅れると

懲罰が厳しすぎた

というのはニュースでご存知かと

思いますが、


改めて読むと

それは無謀な運転を

せざるを得なくなるなと

感じてしまいます。



リスクマネジメント

として読むと


ちょっと違いますが、


過去の事件・事故の

真相を知るという点では


この書籍は読みやすくて

面白いかもしれません。



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チェック項目40箇所。
ヒューマン・エラー・・・人間とはエラーを犯す生き物。
間違いは誰にでもあるが、現代はちょっとのミスが大惨事になる可能性がある。チェルノブイリ原発事故は原発自体がヒューマンエラーを誘発しやすく、しかも大惨事に結びつきやすいものだった。
福知山線脱線事故の例。組織や制度、人間関係によって
引き起こされた事故。
患者取り違えの医療ミス。ベテランだから起こすミス。年上の部下と
うまく付き合えていない。自分の力量に慢心があり、自分が絶対正しいと
思い込み、新しい技術・知識習得をしようとしない。
この慢心が予想外のミスを引き起こす。
戦国時代の例では、あの徳川家康も重要事の決定は自分一人で行っていた。集団解決は難しい。
チャレンジャー号爆発事故。事故が予期されていたが、2度の延期も
あり、自分の会社だけ反対して再延期させるのは申し訳ないという
集団意識から大惨事を引き起こしてしまった。
WBCでの誤審騒ぎの件。大本のルールの解釈。
日本航空123便の墜落事故。7年前の不適切修理が直接の原因。
その間、整備がされ、チェックもされているがすべて見過ごされてしまった。
クロネコヤマトメール便7000通未着。アルバイトと社員の意識の違い。
年功序列、終身雇用は戦後企業側が採用した制度。
資金のない会社が若手を引き止めるために用いた制度。
中華航空機墜落事故・・・人の手を最小限にしたが、ミスは起こる。
ヒヤリ・ハットの事例が活かされていなかった。
和歌山砒素カレー事件。当初黄色ブドウ球菌による食中毒と断定されていた。専門家の思い込み・・・夏祭りに化学物質が混入されるわけがない。
症状を聞いて、あり得るものは黄色ブドウ球菌と結論から出してしまう。
撤退する難しさ。コンコルド計画、長篠の合戦。「ここまできたのにもったいない。」・・・パチンコと同じ感覚。
失敗学に学ぶ・・・自らの失敗を真摯に反省した上で、同じ過ちが
繰り返されないようにその経験をありのまま伝え、それを聴く側も
自分がいつ同じ過ちを犯すかわからないという怖れを持つことが
失敗に学ぶ姿勢。