学校からの電話に、
少し身構えてしまうことはありませんか。
着信の表示を見た瞬間に、
胸の奥がざわっとする。
「今日は来られそうですか」
「最近の様子はどうですか」
責められているわけではないとわかっていても、
うまく答えられない気持ちになることがあります。
ぼくが学校へ行けなくなった頃、
家にも何度か電話がかかってきていました。
電話の内容までは覚えていません。
でも、母の声のトーンだけは、なんとなく覚えています。
少し丁寧で、
どこか申し訳なさが混ざっているような声でした。
当時のぼくは、
電話の内容よりも、
その声に胸が締め付けられる思いでした。
「自分のせいで、こうなっている」
そんな感覚だけが、
胸の中に残りました。
学校は、
状況を知りたいだけだったのだと思います。
きっと心配もしてくれていたはずです。
それでも、
親と学校のあいだに
自分の名前が挟まっている感覚は、
子どもにとっては、
思っている以上に重たいものがあります。
親もまた、
どこまで話せばいいのか
どう伝えればいいのか
迷いながら電話を受けているのだと思います。
学校との関係を保ちたい。
でも、子どもの気持ちも守りたい。
その両方を背負うのは、
簡単なことではありません。
いま親の立場になってみると、
あのとき母が感じていた重さを、
少しだけ想像できるようになりました。
正解の受け答えは、
きっとないのだと思います。
ただ、
電話を切ったあと、
子どもの前でどんな顔をしているか。
それは案外、
子どもの中に残るものかもしれません。
あの頃のぼくは、
親が完璧に対応してくれることよりも、
電話のあと、いつも通りの夕飯が出てくることのほうが、中身のない雑談をしてくれるほうが、作ったブロックのオモチャを褒めてくれるほうが・・・
ずっと安心できました。
学校からの電話が怖いと感じる日があっても、
それはきっと、
子どもを守ろうとしている証拠なのだと思います。
うまく答えられなくても、
うまく伝えられなくても、
関係は一度の電話で決まるものではありません。
電話の向こう側と、
目の前にいる子ども。
そのあいだで揺れている親の姿は、
きっと子どもにも伝わっているのだと思います。
この【不登校の親御さんへ】というテーマで、
これからも少しずつ書いていこうと思います。
よければまた読みに来てもらえたら嬉しいです。
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