こんにちは
心理士の柴木です。
今年ももうすぐで終わりだなと思うと…なんだか、どっと疲れを感じますね…。
でも、シェルフで子どもたちの笑顔や成長している姿を見ると、子どもたちもこんなにパワフルに生きているんだから、私も頑張ろう!と元気づけられます
寒い毎日ですが、皆さまが健康に過ごせますように
今回は「アタッチメントの力」について、簡単にお話しさせていただこうと思います。
子育てをされている中で、どこかで「アタッチメント」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないかと思いますが、アタッチメントは「特定の人(主に養育者:お父さん、お母さん)」との間に形成される情緒的な絆」のことで、日本語では「愛着」と訳されています。
このアタッチメントが、発達の基盤になっていると考えられています
アタッチメントはもともと「くっつく」ということを意味しており、ネガティブな感情が生じた時に、特定の誰かにくっついて、安心感を得ようとする欲求のことを指します。
大人でも、「今日は辛いことがあったから、この人に話を聞いてもらいたい!」「こんな時、あの人だったらなんて言ってくれるかな…」などと考えたりして、自分の気持ちを調整しようとする時があると思いますが、それもアタッチメントの力といえます。
子どもは、乳児期から「泣く→ミルクをもらえる/オムツをかえてもらえる/慰めてもらえる」といったように、自分が必要な時に大人に不快→快に変えてもらったり、ネガティブなものから守ってもらうことで、安心感や、自分・他者への信頼感(自分には愛される価値がある/ひとは信じられる)を持つことができます。
そして、泣いた時に来てくれる・助けてくれる「この人」を認識していき、何かあった時になんとかしてくれる特定の人がいることで、不安を感じても立ち直ることができたり、「不安を感じても戻ってくれば大丈夫」という安心感を持ちながら、外の世界を探索したり、様々なひとと関係を形成することができます。
このように、アタッチメントは大人と子どもの双方向的なかかわりの中で形成されていきますが、なかにはアタッチメントを形成するのに、長い時間が必要な子もいます。
例えば自閉症傾向がある子は、感覚の凸凹によって、ひととかかわることに対して不安を持ちやすいと言われています。
ひとは表情や行動が目まぐるしく変わるため、その変化に不安やを感じやすかったり、触れあうことを心地よいと感じるよりも、痛く感じてしまう場合もあります
そのため、変化が少なく安定している物の方が安心してかかわりやすく、興味が「ひと<物」になりやすいようです。
しかし、子ども側が関係を作っていくことの難しさを抱えていても、子どもはひとへの興味やかかわりたいという気持ちを、かすかな形であっても表出してくれています
そのサインを、まずは1対1の二者関係の中でキャッチして、そっと応答することや、情動を楽しく共有できるようなやりとりを重ねていけるとよいと考えられています。
このように、大人がカバーしてあげることで、歩みはゆっくりでありつつも、アタッチメントを形成していくことができます。
私たちも療育の中で、子どもからの発信をどう受け取ってどう返すか考えながら、子どもが安心できる関係を作っていくことを心掛けています
お読みいただいて、ありがとうございました
※今回のお話は、「アタッチメントがわかる本 愛着が心の力を育む(遠藤・講談社)」「子どものための精神医学(滝川・医学書院)」を参考にしています。
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