こんにちは
心理士の角田(つのだ)です
梅雨も明けて、夏の暑さを感じる毎日ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか
前回は「自閉症」についてご紹介させていただきました
詳細は下記の記事をご覧ください。
今回は「発達障害を理解する」の最終回、「AD/HD(注意欠如・多動症)」についてご紹介したいと思います
AD/HDは①不注意、②多動性、③衝動性という3つの行動上の問題を持っています。
この3つについて説明していきます。
①不注意:特定のことに意識を向けて集中を維持することに困難さがあることです。このため、学習や活動を継続的に取り組んだり最後まで取り組んだりすることや、約束やルールを覚えたり話を最後まで聞いたりすることに困難が生じます。
②多動性:周りの刺激に反応してしまい、本人の意識とは関係なくいつの間にか動いてしまうことです。このため、落ち着いていられなかったり、離席したり、話が止まらなかったりします。
③衝動性:頭の中で考える前に行動してしまうことです。このため、話に割り込んだり順番が待てなかったり、気持ちが抑えられずに言葉や態度にすぐに表れてしまったりします。
これらの行動の原因として、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定されています。問題の発生は7歳以前にあり、その後も継続します。
男女比は2:1~9:1で男性の方が多いとされています。
不注意、多動性、衝動性の現れ方の強弱は人によって異なります。
その現れ方によって、混合型、不注意優勢型、多動性―衝動性優勢型の3つのタイプに分類されます。また、乳幼児期では多動が目立つ、小学校低学年では多動性と衝動性が目立つ、といった現れる特徴は発達段階で異なります。
AD/HDの支援方法としては、多動と不注意の症状を軽減するために薬物療法が用いられます。
そして、薬物で症状が落ち着いたら、適切な対応方法を学ぶために療育や教育を行います。この時のポイントは①「余分な刺激をできるだけ排除する」、②「約束してできたことを賞賛する」、③「良い面を見る」の3点で自尊心を高める狙いがあります。
また、症状によって起きる問題で、叱責やからかいを受けたことで傷ついた自尊感情をケアするために、心理療法を用いることもあります。
心理療法では心理士との遊びやコミュニケーションを通して、お子さんの内面、気持ちを理解していきながら心の成長に繋げていきます。心理士との1対1の関係を重ねてお子さんの自信や行動のコントロールに結びつくことが出来れば、と思います。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました
※今回の内容は、「専門職のための臨床心理学基礎 第2版」(橋本和幸 著)を参考にしています。
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