診断(4)
有明にある癌研のセカンドオピニオンの予約を取ってきたのは夫だった。
すでに数日の入院を経てきた私は、
「どうせ癌研にうつるんでしょ?」といった看護士の視線にも
「とんでもない。こちらで手術していただきます」と真顔で首を振った。
だが、鳥のひなが最初に見たものを親鳥と思うような刷り込みは
癌研の診察室で一瞬に崩れた。
セカンドオピニオンの領域を超えようとしない医師に食い下がって尋ねると
「当院ならばこの症例は腹腔鏡下で行います。理由? それは当院がそう決めたからです」
明快な説明に、その場で転院を決意した。
だが、この転院のために12月の10日前後に行われる予定だった手術は、1カ月延びることとなった。