父をなくした夜に | HAWAII部長のマシンガン日記

父をなくした夜に

父をなくした夜 真夏の月が眩しくて

僕は夜空を見上げて歩き 泣いた


上を向いて歩こう 涙がこぼれないように

そんな歌詞は嘘だったよ


悲しいとか 寂しいとか

そんな脳で考えられる単純な気持ちじゃないのに 

涙が止まらない


僕のからだの細胞が DNAが泣いている

そんなもっと本能的な 不思議な感じ


タバコと酒と本が好きな 寡黙で のどかな人だった

おしゃべりな僕と正反対だと人は言うけど 

それは上っ面の僕しか知らない上っ面の付き合いの人だからだよ


寡黙ゆえか あまり父と会話した記憶がない

おそらくこれまで交わした会話を全て繋げても1カ月はいかないと思う

でも僕の人生のふとした時に ボソッと あくまでボソッと

物凄いインパクトのあることを言った


普段、口を開かない人が突然言葉を発するだけでビックリする

幼稚園ぐらいの時に言われたことも 今でも覚えている

今でも僕の生きる指針になっている


コロッと行きたいと言ってた

病院で器具だらけになって生きるのはまっぴらだと

だからか、タバコと酒はどんなに医者や家族が文句を言っても止めなかった

その通りに生ききった 天晴れな男だ


そしてやはり最後まで僕に物凄いインパクトのある無言の教えを残した

何事も必ず別れが来る まさかそんなわけない別れが来る

薄々感じてはいたけど やっぱりそうだったんだ

よくわかったよパパ ありがとう


生まれた日に まるで帰るように行ってしまった父

そんな僕は今日 誕生日を迎える

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