あれからもう四年ぐらい経っただろうか。中卒の羊🐑君は、今は、もういない。仕事は、キツイ事もあるけど、わかり会える友がいるから頑張れる。
若さ・才能・センス・度胸...どれをとっても俺が出会ってきたなかで最高だった。礼儀正しく、育ちもいい。誰よりも規律に厳しい。年上の人からも可愛がられる存在。そんな中卒の羊🐑君に、事件が起こる。それは、半年前から予兆はあった。仕事のやり方も彼といると、半端じゃない。ビニールハウスの天張り(大型連棟)複数棟を2人で組んだこともある。(普通は、相当キツイ❗)。全圃場の草刈り担当場所2人でまわったこともある。(普通は、無理。)彼は、人に対しても厳しいが、自分は、それ以上やる。米縛り30キロの袋15440袋を、やりながら、機械操作、リフト操作もこなす。大型機械は、すべて乗りこなす。機械整備は、大型コンバインを、バラバラにして組み立てるなど、他にも色々。パプリカ栽培もほぼ一人で、やってた。周りの住人にも、自分から、挨拶するので、すごく慕われていた。これだけ出来たら、会社も、申し分ないはずだ。ただ、給料は、ビックリするぐらい安い。なぜか?
この会社の答えは、まだ若いからだ。この言葉に、中学卒業してから、何度打ちのめされたことか。しかも、この会社は、頑張りすぎると、逆に、怒られた。エライ人達のペース配分を、乱すからだ。若いエライ人にも、『そんなに頑張らんでいいがや‼️』といわれたこともある。
彼は、将来を考えたかった。結婚もしたばかりだった。親からも、奥さんからも、『いい加減ちゃんとした会社で働いて‼️』『将来どうするの‼️』『そんな老人グラブみたいなところで、 汚い仕事
イツマデヤッテイルノ‼️』色々言われているみたい。家族には、まるっきり理解してもらえない。彼にとって、やっと居場所ができた。自分の存在理由をいえる場所ができた。内心、農業が好きだ。(なぜなら、今でもイチゴ🍓を栽培している。家庭菜園レベルだが...恐らく半端じゃないだろう。)今一度、会社に、聞いて見よう。...
🐑『俺はあと何を覚えたら、長年勤めてる若手のエライ人になれるんですか?』
🐑『若手のエライ人と、僕は、やれることは、全て同じか、それ以上だと思いますが、あと何をすれば越えられますか。』すると、2番目にエライ人が、言いはなった。(2番目にエライ人は、入った順番を重んじるタイプ。若手のエライ人を、無条件に可愛がるタイプ。)『お前と、若いエライ人の間には、一生越えられない壁がある!・・・』と言った。
彼の目が、明らかに、変わった。一言俺に、『ダメダこの会社....』
そして、その時がきた。🐑『福タロウさんもう我慢できない。』🐑『まだ一緒に居たかったけどオレがおかしくなる。』🐑『新しい人達も入ったから、オレがいなくなってもなんとかなるよね?』 (俺には、もう止めることはできなかった。)
🐑『最後に、一発かましてから辞めますわ!』
『ああ、思い切り叫んでこい。』
後の話しは、チュウリップさんが、火曜日に話した通り。
辞めていく日、彼は、
『ありがとうございました。元気で!』と言って、目をあわさず遠くを見る感じで会社を去っていった。目には、うっすらと、光るものを感じた。
なんだろうこのやるせなさ。...
中卒の🐑に、感謝の気持ちをこめて
ありがとうございました。
亀🐢仙人『....』