25年度末まで

 

森市長が市場再整備事業の優先交渉権者を決定したことを説明し、計画の詳細を明らかにした。

 事業では「コンパクトな流通拠点」をコンセプトにメインの青果棟と水産棟を建て替え、余剰地に民間の交流拠点が整備される。市は敷地全体に事業用借地権を設定し市が民間事業者に土地を約30年間にわたって貸与し、事業者が市場施設と民間施設を一体的に整備する。完成後も事業者が施設を所有し、市場施設は市が事業者から約30年間借りる方式となる。

 市が事業者に支払う市場施設賃料総額は124億1,665万円(税抜き)で、維持管理費も含む。事業期間は基本協定締結日から54年3月末までとなる。

 優先交渉権者に決定したのは、大和ハウス工業富山支店を代表企業とし、富山中央青果や押田建築設計事務所などの全8社でつくる「新とやまいちば創生プロジェクトチーム」。同チームは市場施設に青果棟、水産棟、関連店舗・事務所棟を整備し、売場全体を「閉鎖型」とすることで衛生・品質管理の向上を図る。民間施設には商業施設を誘致するほか、マーケットストリートを中心に市場と連携しながら「まちに開かれた生活市場」を実現する。市場施設の延べ床面積は約1万5千平方㍍、民間収益施設が約1万7千平方㍍。

 市公設地方卸売市場は老朽化に加え、近年は青果や水産物の取引量が減少。このため、市は施設の面積を現在の半分程度にして、建て替えることになった。再整備後は敷地内で朝市やファーマーズマーケット、ミニコンサートを開催する。

 

引用元 『富山新聞』2021.04.02