無として | 鬼子ノ詩集 -Nobody's Lyrics-

無として

何故?と言いかけて塞いだ

止まない心音 リフレイン

抱えた無知の貞操

太陽の陰で冷たい光


容易い正義など飽きていて

繰り返し招いた フィクション 

流れなかった無垢の涙

星屑の闇に塗れ光


愛をください棄てるほどの哀

降下したい吐き捨てるほど不快


リフレイン リフレイン

類のない

フィクション フィクション

何もない


羽根の生えた蟻地獄はある種

空想に現る生物と肉薄し

ゆっくり巻きつける滑った舌が

秘肉を滑らす葉月の頃

ねじ曲げられた視界の果て

許しを請う淫靡な生体分子

一片去りし道楽と孵り

慰みを永遠に繰り返す


Hell without hours

星屑の闇で踊れ光


愛をください棄てるほどの哀

後悔したい吐き捨てるほど

愛をください解けない ラビリンス

無は有って死ぬほど不快


深い

海の底