筋肉の付いた腕を振りながら
肩で風を切って大股で歩く君は、
時にその肩を震わせて目を覚ました。
いやな夢をみたんだね。
まだ夜は明けていないよ。
ゆっくり眠りな、手を握ってあげるから。
ずっと抱いていてあげるから。
守られていたのは、君だった。
安らかなのは、君だった。
信頼していたのは、君だった。
また、明日の朝も肩で風を切って歩くために。
一晩明けると
固くからまっていたはずの
ピンクのチェーンストラップが、
携帯を持った手元でさらさらと揺れた。
幸せなのは、
きっと私だった。
もっと早く分かればよかった。