単回医療機器の再製造にかかる新しい基準
http://www.ssk21.co.jp/seminar/re_S_17149.html
[講 師]
国際医療福祉大学大学院 教授 武藤 正樹 氏
東京女子医科大学付属成人医学センター 所長
特任教授 上塚 芳郎 氏
日本ストライカー株式会社
薬事・臨床開発統括本部 シニアディレクター 伊藤 由美 氏
島根大学 副学長・医学部教授(眼科学)
・医学部附属病院材料部長 大平 明弘 氏
[日 時]
2017年4月26日(水) 午後1時~5時
[会 場]
AP新橋虎ノ門
東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル
[重点講義内容]
<1>単回医療機器(SUD)の再使用と、
欧州におけるSUD再製造の現状
武藤 正樹 氏【13:00~13:55】
SUDの院内滅菌による再使用の安全性等の課題が国内でも
指摘されている。ドイツでは2002年移行、医療機器の
再使用についてロベルトコッホ研究所の「病院衛生と感染防止に係る勧告」
(KRINKO勧告)が適応された。この勧告は単回使用品、
複数回使用品を問わず適応される基準で、きわめてハードルが高く、
結局、院内でこの基準にそって再滅菌、再使用を行うことはできず、
外部企業に再滅菌や再製造の委託を行うことが主流となった。
一方、EU委員会もSUDの院内再使用における問題点を指摘し、
2017年にSUD再製造に関する共通規則を発出し、
EU加盟国に3年以内にその規則を受け入れるかどうかの意思決定を
迫っている。その他、SUD再製造の欧州各国の事情、
経済的インパクト予測、SUD再製造品と共同購買組織(GPO)との
関係について見て行こう。
1.SUD再使用の現状と課題
2.SUD再製造のドイツにおける現状
3.SUD再製造のEU規則~第15条~の現状
4.SUD再製造の経済的インパクト
5.SUD再製造品と共同購買組織(GPO)の新たな試み
6.質疑応答
<2>米国におけるSUD再製造の現状
上塚 芳郎 氏【14:00~14:55】
単回使用医療機器(SUD)の再製造というのは、先進国の中では
当たり前になっている。院内でSUDを再滅菌していることを
想像するかもしれないが、諸外国では業としてSUDの再製造を
行っている会社があり、滅菌の完全さおよび新品との機能の同等性を
担保した上で使用されているのが実情である。ではなぜ今SUDの
再製造なのかというと、SUDの廃棄によりゴミの増加、
地球の汚染、それと病院の立場からの材料費用の節約である。
米国を中心に現状について紹介する。
1.SUDとはだれが決めているのか
2.再製造を業としている会社とは
3.どのようなビジネスモデルなのか
4.510(k)とは
5.質疑応答
<3>米国におけるSUD再製造の現状と日本の近況
伊藤 由美 氏【15:05~16:00】
SUDの再製造は十数年前から米国等で行われているが、
その背景に遡ると現在の日本の状況と大いに類似したものがある。
平成27年度より日本でも再製造を導入するための様々な調査が開始され、
規制制度の枠組みが明確になりつつある。再製造医療機器の安全性や
性能を適切な方法で担保することが前提であるが、医療費削減、
環境保全の観点からも、再製造品の導入は今後必至となるであろう。
今回の講演では、米国での歴史や背景を含め、日本における
近況を紹介する。
1.米国等における歴史・背景
2.米国Strykerの状況紹介
3.日本導入にむけての調査や検討について
4.日本における近況
5.今後の課題等
6.質疑応答
<4>わが国におけるSUD再利用の現状と今後の課題
-SUDの再利用は日本企業に新たなビジネス・チャンスを産み出す-
大平 明弘 氏【16:05~17:00】
日本の年間医療費総額は2015年度、41.5兆円となった。
今後も伸び続け国家財政を圧迫していくと推察される。
その中で医療材料の占める割合も多く、欧米に比べ材料費が高いことも
医療費総額の引き上げの1つの原因と考えられる。
患者の安全を第一義に考慮した上で、現在行われているSUDの
取扱いをどうすべきか、厚生労働省は元より、産業界、
医療の三位一体となる大改革が必要である。大きな理由として
資源の再利用による有効活用、鋼製小物に準じるSUDの区別、
仕分けを可能とするならば、環境問題の解決の糸口と共に、
経済的な問題と安全管理・感染防止の相対する課題を
同時に解決出来る。
SUDの再使用には、患者の安全を担保できることが重要であり、
使用履歴、使用回数などトレーサビリティのできる体制の
確立が大切である。この実現にはRFIDタグ、2次元バーコード等を
組み合わせての管理が威力を発揮すると考えられる。
このような試みは日本企業にとっても新たなビジネス・チャンスとなり、
国民の大きな支持を受けるだろう。
[PROFILE 武藤 正樹(むとう まさき)氏]
1974年新潟大学医学部卒業
1978年新潟大学大学院医科研究科修了後、
国立横浜病院にて外科医師として勤務。
同病院在籍中、1986年~1988年まで
ニューヨーク州立大学家庭医療学科に留学
1988年 厚生省関東信越地方医務局指導課長
1990年国立療養所村松病院副院長
1994年国立医療・病院管理研究所医療政策研究部長
1995年国立長野病院副院長
2006年より国際医療福祉大学三田病院副院長・
国際医療福祉総合研究所長・同大学大学院教授
2007年より(株)医療福祉経営審査機構CEO
2012年6月より現職。
【政府委員】
医療計画見直し等検討会座長(厚生労働省2010年~2011年)
入院医療等の調査評価分科会会長(中医協2012年~)
「ヘルスケア施設供給促進のための証券化手法の活用
及び安定利用の確保に関する検討委員会」委員(国土交通省2012年~)
[PROFILE 上塚 芳郎(うえつか よしお)氏]
1977年北里大学医学部卒業、東京女子医科大学循環器内科教室入局
1982年聖隷浜松病院循環器科勤務
1984年東京女子医科大学循環器内科助手
1988年医学博士号授与
1997年東京女子医科大学循環器内科専任講師、
同 医療・病院管理学講師
2001年ハーバード大学公衆衛生学大学院修士課程修了、
東京女子医科大学医学部医療・病院管理学助教授
兼 循環器内科助教授
2005年東京女子医科大学医学部医療・病院管理学教授、
同 循環器内科学教授、同 衛生学・公衆衛生学第二講座教授
2011年学校法人東京女子医科大学評議員
2014年東京女子医科大学病院副院長
2017年現職
日本医療・病院管理学会理事、日本血栓止血学会評議員、
厚生労働省 医療機器の流通改善に関する懇談会委員、
東京都社会保険診療報酬支払基金審査員、日本医療機能評価機構サーベイヤー
[PROFILE 大平 明弘(おおひら あきひろ)氏]
1978年福岡大学医学部卒業
1984年福岡大学大学院医学研究科博士課程修了
1978年福岡大学病院眼科臨床研修医
1984年福岡大学病院眼科助手
1987年米国デューク大学、和歌山赤十字病院、京都大学医学部附属病院を経て、
1993年 長崎大学医学部助教授
1998年 島根医科大学医学部教授(眼科学講座)
2003年 島根大学医学部教授(眼科学講座)
2003年医学部附属病院副病院長
2007年医学部副学部長を歴任し
2001年医学部附属病院材料部長、
2015年副学長就任、現在に至る。
日本光医学・光生物学会理事/太陽紫外線防御研究委員会理事/
日本眼薬理学会理事/日本眼科学会評議員/日本酸化ストレス学会評議員/
日本神経眼科学会評議員 等を現任。