【熾烈な課金プラットフォームの覇権争い】
「日本型」電子新聞、電子書籍は成功するか
~電子書籍配信事業準備(株)、日経、iPad、Kindleのオープン化戦略~
開催日時 2010年9月7日(火)午後2時30分~午後5時
会 場 SSK セミナールーム
東京都港区西新橋2-6-2 友泉西新橋ビル4F
(03)5532-8850
受 講 料 1名につき 31,290円(税抜29,800円)
(同時に1社より複数ご参加の場合、2人目以降20,790円(税抜19,800円))
詳しくは
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_10284.html
重点講義内容
<1>電子新聞、電子書籍成功の課題と展望
~課金プラットフォームと「日本型電子書籍」の可能性
ジャーナリスト 文藝家協会 電子書籍出版検討委員会委員長
歌田 明弘 (うただ あきひろ)氏
【14:30~15:25】
リーマンショック以前から始まっていた新聞広告市場縮小の流れを受けて、新聞社の課金の動きが進行し、早くも一定の帰着点が見え始めている。
本講演では、様々なデータをもとに、アメリカでの課金ビジネスの動向を見ながら、どこに向かっているかをレポートする。
また、「電子書籍元年」などと言われるが、電子書籍はこれまで「期待と失望の繰り返し」だった。少なくともこのレジュメ作成の時点で、日本語表示できる電子書籍端末として広く知られているのはiPadだけである。
「電子書籍の時代」はほんとうに来るのか。来るとしたら、それはどのようなものなのか。
1.英米の新聞課金の動向と日本の新聞の課金
経済紙が新聞課金でそこそこの成功を収める一方、米ニューヨークタイムズや
英タイムズ紙なども課金を始めたり、これから始めようとしている。
こうした一般紙でも成功の可能性はあるのか。
2.課金プラットフォームの模索
新聞社や出版社といったコンテンツ制作者よりも、プラットフォーム事業者の方が、
立場が強くなる状況があるが、そうした中、企業横断型の課金プラットフォームが
立ち上がりつつある。成功の可能性は?
3.過去の電子書籍の問題点と現状
再販制のある日本とないアメリカ。日米の出版状況は大きく違う。そうした違い
抜きに電子書籍の近未来は語れない。
4.キンドルの可能性と問題点
キンドルは読みやすいなど長所もあるが、様々な限界や問題点もある。
5.iPadの可能性と問題点
iPadは魅力的な端末だが、「読書端末」として見たときには、問題点も抱えている。
6.「日本型電子書籍」の可能性
日本とアメリカでは、出版の状況が違う。
そうしたことを考えると、「日本型電子書籍」が発展していく可能性もある。
7.質疑応答/名刺交換
<2>「WEB新書」で新たな事業領域へ
~朝日新聞社、WEB有料課金の狙いと展望
(株)朝日新聞社 デジタルビジネスセンター プロデューサー
洲巻 圭介 (すまき けいすけ)氏
【15:30~16:30】
朝日新聞社は4月、デジタル時代の新しい読書スタイルを提案する有料コンテンツ「WEB新書」を、自社の課金プラットフォーム「Astand(エースタンド)」で創刊した。6月には、社内外60人規模の筆者が、多彩な論考を提供する言論サイト「WEBRONZA」もスタートし、WEBでの有料課金への挑戦が本格化している。
本講演では、「情報は無料」という文化が蔓延するネットの世界で、新聞社の有料課金は成功するのか?その狙いはどこにあるのか?現状と将来展望を解説する。
1.WEB有料課金へのチャレンジ
(1)「情報は無料」というネット文化への挑戦
(2)有料課金プラットフォーム「Astand」の構築
2.イメージは「駅ナカ」ビジネス
(1)アサヒ・コムはターミナル駅
(2)価値ある商品をたくさん並べた身近な「売店(=スタンド)」
3.ニュースコンテンツを有料商品にするために
(1)WEB時代の新しい読書スタイル「WEB新書」
(2)新聞・雑誌の素材を2次利用し、商品化
4.月額課金が安定収益を生む
(1)テーマ特化型の専門メディア「WEBマガジン」
(2)社内の人材・取材力を活用したオリジナルコンテンツ
5.集客ツールは無料(フリー)で提供するコンテンツ
(1)アサヒ・コムのニュース記事からスムーズに誘導
(2)フリーミアムを意識した言論のまとめサイト「WEBRONZA」
6.出版・新聞の未来を切り拓く
(1)「紙」のリプレイスではなく、WEBオリジナルの商品展開
(2)課金プラットフォームを開放多くの版元が参加する世界へ
7.質疑応答/名刺交換
<3>対談:「日本型」電子新聞、電子書籍は成功するか?
ジャーナリスト 文藝家協会 電子書籍出版検討委員会委員長
歌田 明弘 (うただ あきひろ)氏
(株)朝日新聞社 デジタルビジネスセンター プロデューサー
洲巻 圭介 (すまき けいすけ)氏
【15:30~16:30】
<論点>
1.過熱する電子書籍配信の覇権争い
ソニー・朝日新聞・凸版印刷・KDDIの4社は7月1日に
「電子書籍配信事業準備株式会社」を設立、
年内に事業を開始するというが、成功するのか?
2.オープンな課金プラットフォームの可能性
日経も4社連合も「オープン」を唱えるが、その「オープン」はどのようなもので、
他社が参入しやすいものになっているのか?
3.日本の新聞・出版ビジネスのゆくえ
電子新聞・電子書籍は、新聞や出版、関連ビジネスの形を
どのように変えていくのか?
講師プロフィール
歌田 明弘(うただ あきひろ)氏
1958年東京生まれ。東京大学文学部卒。
青土社『現代思想』編集部、『ユリイカ』編集長を経て、1993年より執筆活動。
著書に、『ネットはテレビをどう呑みこむのか』(アスキー新書 2007年)、『科学大国アメリカは原爆投下によって生まれた』(平凡社 2005年)、『「ネットの未来」探検ガイド』(岩波書店 2004年)、 『インターネットは未来を変えるか?』(アスキー 2001年)、『本の未来はどうなるか』(中公新書 2000年)など。
早稲田大学や東京学芸大学などでメディア論等の授業もしている。
日経・朝日・読売インターネット事業組合の「あらたにす」、週刊アスキー、「出版ニュース」などで連載。
洲巻 圭介(すまき けいすけ)氏
1974年生まれ。明治大学政治経済学部卒業後、1996年 日本出版販売(株)に入社。(株)ブッキング、楽天ブックス(株)の設立など新規事業の立ち上げに携わり、2001年に朝日新聞社に移る。主にWEBや携帯サイトに関連する新規サービスの企画・開発を手がける。2010年4月から同社デジタルビジネス部門のプロデューサーとして、WEB有料課金事業を担当する。