あの日、形を失くした自宅を呆然と眺めながら、
向けられたマイクに、奥さんの手を離してしまったと淡々と語った老人は、
自責の念で今も苦しんでいるんだろうか。
濁流に向かって「お母さーん」と泣き叫んでた少女に、
笑顔が戻った日は一体何日あっただろうか。
壊れた自宅から救出されて、一変した風景を見ても
「復興せにゃね」とカメラの前で気丈に笑ってみせたあの老人は
元気でいてくれてるかな。
家族も家も全部失って、唯一戻ってきた自分自身の書いた「ひまわり」の書を見て、
嬉しそうに笑ったあの女性書家に、願いの詩
は生きる力を与えてくれただろうか。
みんな、みんな、どうか元気で。
今日は想う日。