
一番うまくて、まずいもの…
徳川家康はある日、側に仕える阿茶の局に、
「この世で一番うまいものは何か?」
と尋ねた。すると阿茶の局は、
「それは塩です。山海の珍味も塩の味付け次第。」
「一番まずいものも塩です。どんなにうまいものでも塩味が過ぎると食べられなくなります。」
と答えたという。
塩はさじ加減ひとつで、他のものの味を引き出す。
指導者もまた、家臣の心を巧みにとらえ能力を引き出すことが肝心。
家康は、局の言葉に深く感銘し、以後教訓としたという。
美味いものは「塩」だと答える、若く美しくさからしげな女に感心してニヤニヤするSな狸親父の話。
…では無く、過ぎたるは及ばざるが如しって事のダブルミーニングですね。
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サブプライムローンに端を発し、リーマン・ショックでガタガタになった先進国の財政と金融機関。流動性を確保するために世界に資金を流し続けた結果、金融機関は助かったものの、溢れた紙幣が自己増殖を始めた結果、財政赤字の拡大と資源価格の高騰を招き、インフレ弱者である庶民が、世界各地で一揆勢となって打ち壊し、徳政令を幕府に求める…
あれ?話が混乱したけれど、多分こんな感じ…
江戸時代末期に藩財政の立て直しに迫られた越後長岡藩・河井継之助は、価値の暴落した藩札(各藩流通の紙幣)を河原に集めて燃やしたという逸話がある。コレは、金銀・貨幣よりも裏付けになる信用を求められる紙幣の在り方について考えさせられる。因みに、「テメエなんかにぁ、ビタ一文払う金はねえ!」のビタ(鐚)とは、中国から流入し続けた貨幣が壊れて価値が無くなったり、商人などが自前で製造した私鋳銭を指し、額面の価値を損ねた悪貨の事。コレらはどれも、お金とはなにかという示唆に富んでいる。
昨年末に“ゼーリック世銀総裁の「金本位回帰説」”は世界中の嘲笑を買ったが、世界銀行はブレトン・ウッズ会議において大恐慌から世界のブロック経済化、第二次世界大戦で疲弊した世界経済の安定を担うべく設立された機関で、その総裁から発せられたこの言葉はとても重い。それは、グローバル化した世界経済の中で、
「いったい“世界に価値あるモノ”は、“お幾ら万円分あるのか?”」という根源的な問に至るからである。
第二次世界大戦後にアメリカが世界のトップに君臨したのは強大な軍事力だけでなく、当時の世界の富の半分と世界の金備蓄の1/3を持っていたという側面がある。(※分量はウロ覚え)その後1971年、ニクソン・ショックにより、アメリカはドルと金の交換を停止したため、金の裏付けなく信用のみでドルを発行出来るようになってしまうのだが…
遡れば16世紀、“世界の富の2/3”が中国とインドにあったといわれる。
欧州の男達が、喜望峰をまわることに命をかけた大航海時代は、中・印、そしてその先にある金産出国・ジパングを目指したのである。そう考えると、新興国として中・印が台頭してきたのは、広大な土地や人口の多さという理由ばかりでなく、欧米列強によって奪われた富と名誉の回復と見ることも出来る。
為替相場は“美人コンテスト”に似ているといわれる。
金本位制を脱したそれぞれの通貨の価値の裏付けは信用のみだからだ。どの通貨に価値が有るかのかを図る術は、実際に取引されている量と、各国の指標発表によるファンダメンタルズしか裏付けがない。発行国の持つ富と生み出す富の総量を発行額で割ったものがその通貨の値段になり、値段の変化を決めるのは、基軸通貨ドルとの金利差ということになる。
先進各国の生み出す“価値有るモノ”の総量は減少を続け、通貨が悪貨と化した現在。
景気を回復させてGDPを底上げするために金利を下げ、不良債権を政府が買い上げて、市場へ資金を供給し続けたが、景気が完全に回復し切る前に通貨の価値が無くなってしまう。そんなジレンマに頭を悩ませる喧々諤々の世界模様なのです。
因みに2、古代ローマの兵士は給料を塩で貰ってたんだって。
「“塩の加減”はおいしい料理の秘訣」以上に意味があることですね。
“熟れてのちは薄塩”と申しますように、金融政策も…(略
…なんだか面白く無くなってきたので、この辺で。
人生何事も、良い塩梅が大事という、塩っぱいお話でした。
お後が宜しいようで、ヽ(・(ェ)・)ゝデンデン
I Want You Back・俺ら東京さ行ぐだ/JACKSON5 & IKUZO YOSHI
関係者は、
世界の金融市場が消えてなくなることは有り得ないかの如く話をする。
しかしそれは間違いである。
<ジョージ・ソロス>
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あ、河井継之助のように
河原で現金を燃やしたいという方が居たら、その前にご一報を。
多少なりとも引き取らせていただきます。
…駄文に付き合ってくれて、サンキュー (/(ェ)\)