年末にかけて
by Mr.Beer
わたしは、好き嫌いは別として、中国によく出張します。
そこで、今年はいつもと少し違う感じがするのです。
思い過ごしかもしれませんが、「民工」といわれている
地方出身者がよく公安(警察)にくってかかっているのです。
昨年までですと、逮捕即強制収容でしたが、
今年の夏頃から異変が現れています。
年末または民工がふるさとに帰る旧正月にかけて、
中国に激変が発生するような気がします。
わたしの思い過ごしかもしれませんが。
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>Mr.Beerさん
まとめるとこんな感じでしょうか・・・
①バブル経済に沸く中国経済の恩恵を受けづらい農村部や内陸部の
人々の憤懣の発露
②反日デモに見られる、自国政府への不満
③国際社会に公表されないだけで、
天安門事件的弾圧がもう始まっている可能性
④民主化運動弾圧に慣れた民衆による、新たな民主化運動の動き
中国西部を旅している友人の情報では、チベット自治区などでも
日常は穏やかであるとの感想。漢民族の資本の入った町は、
商店等も近代化されて日本の地方都市と変わらないほどだと。
しかし、多民族に対する統制・弾圧は日に日に精緻を極め
ウイグル自治区など、様々な面での差別や強制連行は激しいようです。
今後、繁栄する沿岸部や経済格差・人種差別に不満を持つ
内陸部・辺境地区に対する影響力を中央政府が失う何かが起これば、
大きな動きになると想像できますし、歴史の中で何が起こってきたかは
Mr.Beerさんの方がお詳しいのではと思います。
尖閣問題時のフジタ社員拘束など、屈折した感情が現地邦人に
向けられる事に細心の注意を払ってお出かけください。
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補足
中国は1980年代の日本のように、不動産関係を中心に
バブル経済にあることを指摘されています。
これは好調な成長を見せる中国経済の行く末に
不安の影を落としますが、皮肉なことに日本のバブル崩壊に
よく学び、経済成長の腰を折らずに金融引き締めを行おうと
難しいかじ取りをしています。
好景気に沸く沿岸部と内陸部の既得権者に比べて、農村部の
人々は簡単に戸籍を都市部に移転できないなど、経済発展の
恩恵を享受できない社会構造は封建制度といえるかもしれません。
この都市部で経済発展を享受した知識層と、
農村部で改革を待つ民衆の不満は形が違います。
これに元々資本主義経済の根付く香港や、
大陸と距離を縮める台湾など、
日本人が考える以上に意識の隔たりは大きいようです。
行きどころのない憤懣を中央政府に向けさせないために、
「仮想敵国・日本」の役割を十分認識し、かつ運用している
ということでしょう。
物価のインフレはピークに達していると考えられます。
先のレアアース禁輸措置も実際は中国国内での消費が拡大して
いるためとの見方もあります。中国は原材料の輸出国から
エネルギー資源を始めとして一大消費国になっているのです。
このため、アメリカの通貨切り上げ要求を退けてきた中国も
貯金準備率の引き上げだけでは対応しきれず、自ら今年二回目
の政策金利切り上げの観測が強まっています。
政策金利の切り上げによる経済の減速は、富裕層や資本家を
襲いますが、それ以上にインフレによる物価の高騰に苦しむ
低所得者層のほうが圧倒的に人数が多いわけです。
また、通貨バスケットによる実質的なドルペッグ政策も
限界にきていると思います。
Mr.Beerさんの指摘の通り・・・
深刻な問題は日本と接点のある富裕層ではなく、
「民工」と呼ばれる地方出身者達の方にあるかもしれません。
日本の現状を知らず、反日教育が世代をまたいでいるために
歴史認識についてもバランスが取れないからです。
彼らの生活に対する鬱屈した感情が自国政府へ向くか、
カウンターパートとしての日本へ向くかは、
中国政府の経済の舵取りにかかっているかもしれません。
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ボンヤリまとめ
○先進国の余剰資産が急速な経済発展を遂げている中国に
なだれ込んでいるために、インフレが進んでいる。
○インフレ弱者である地方出身の民衆のフラストレーションが
高まっている。
○中国政府は、インフレ抑制と景気減速を招かないために、
不動産取得規制や外資関税、銀行資金準備率の引き上げなど
金融政策を打ち出しているが、元安政策の転換を迫られている。
(年内に追加の政策金利切り上げも視野に入ってきた。)
○中央政府に対する不満は警察などの権力に向かっている。
○中国国内の大衆の不満を擬似的に軍が吸い上げて肥大化している。
○中間層の富裕化によって、1989年・第二次天安門事件のような
民衆の運動は直接政府に向かいづらい。
~ 中国について ~
~ 中国について2 ~


追伸
Mr.Beerさん、いつも問題提起ありがとうございます。
私も気になっている事柄が多く、
書くことによって頭の整理に役立ています。
Mr.Beerさんのような生の現地情報を
これからも楽しみにしています。
From Shaun