トップウォータープラッガーとしてヨチヨチ歩きをはじめたばかりの私。

ハイシーズンの時期、釣りに行きたい衝動を抑えきれずあの手この手を使い浮くことだけを考えていた。


とはいえ、ジョンボートでの釣行。

2人居なくては話にならない。

手当たり次第、先輩達の予定を聞いて回るも不発。

思いついた先は、"釣りをしたことのない"仲の良い後輩だった。


当然初心者の彼はタックルなど持ち合わせておらず、私のタックルを貸すことに。


これがいけなかった…


当日、覚えて間もない準備やらなにやらをドヤ顔で彼に教えつつ無事出廷。

キャストのあれこれも教え、話しつつ一発を狙う。


と、突然隣で大きな声。


その手は両手がパーの状態。

固まる彼と私。


視線を水面に落とすと、大事な大事なタックルが、ジャック・ドーソンよろしく沈んでゆく。


差し伸べた手も間に合わず、2人して放心状態。


すみません、すみませんと謝る彼。


気にするなと声をかけつつ私は顔が引きつっていたに違いない…


しかし彼は悪くない。

むしろ灼熱の真っ昼間、興味もない娯楽につきあわされていた被害者なのだ。


すっかり意気消沈の船上。


せめてもの救いは、遠投したアドホックで、この場所最大サイズのバスを手にしたこと。



デカー!と場を盛り上げてくれる彼の声も物哀しい…


あなたが落としたのは金のタックルですか?銀のタックルですか?ってバスが話しかけてくれないかな?

なんて、気の利かない冗談を言うのが精一杯だった。



帰ってゆくバスの背中を見送り、嬉しいような悲しいような…宙ぶらりんな気持ちのまま、釣り場を後にした。



2024/6/11



Remnant mission

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