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大宝ミニバスケットボールクラブ男子 s@messyのブログ【ミニバス日記】

【滋賀】大宝ミニバスケットボールクラブ男子 Hコーチ

十数年ぶりにミニバスの世界に戻ってきました。指導者として一から積み上げる覚悟で、日ごろ思っていることを書いていきたいと思いますので、良かったら読んでください。

バスケは5人、コートに立つ以上、相手チームからすれば、敵の弱点(劣るポイント)を突く為に、時に技術や身体的に劣る選手を狙って攻撃してくることがあります。

 

ミニバスなんだから、ちょっとくらい“配慮”してあげたら…って。勝負の世界では、弱肉強食は避けられないもので、それが嫌なら力をつけるしかない…そういうことです。

 

コートに立つ5人が、できれば同じようなレベルで、同じようなことができる状態であってほしい…が、そうはいかないのがミニバスで、年代的にも、身体的な差も大きく、それこそ、学年での差には、身体だけじゃなく、精神面や学習能力の差もありますので、同レベルでプレーをこなすことは困難を極めます。

 

チーム事情によっては、コートに立たせる選手の中に、初心者や低学年の子もいれて、ようやくチームが成立する…なんてことはよくあることで。

 

そういった子に、コート上で何を求めるかも、指導者の手腕の一つです。

 

「何もせずに、立ってなさい!」というのは、できれば“一時のもの”にしたいですよね。

 

それこそ、ミニバスライフの全てを、何もプレーさせてもらえず、ただただ“人数合わせ”でコートに立っていただけ…なんてことは、絶対にあってはならないことなんで。

 

では、出場するからには、何をすべきか…。

 

保護者としても、我が子にどう説明するかも、難しいところですが…まだまだ技術が未熟な上に、経験も少ない子に「頑張れ!」と言えば、ボールを持った瞬間に、周囲に目もくれず…我武者羅に「シュート!!!」ってなシーンは、よ~く見かけます。笑笑

 

そんな時に、叱るのもどうなんですかね?チームも、そして、その子も、それこそ保護者も可哀そう。。。

 

なので、しっかりと自分の立ち位置を理解することも重要。

 

出場機会を与えられ、「チャンス到来!」なことはよくわかりますが、チーム内で得点を取る役目、リバウンドをとる役目、ディフェンスで貢献する役目など、色々な役目がありますから、自分はどんな“役目”なら担えるのかを知ることから始まります。

 

日本語的に、「役割」と「役目」は似たように使われますが、私達指導者は、コート上の選手に具体的な役割を与える必要があります。そして、選手達は、与えられた役割を知り、その役目を果たさなくてはいけません。

 

選手自身に「自分で考えろ」というのは、本人が考える抽象的な役目に任せているということなので、それこそ、無茶苦茶なプレーをしたとしても、本人が自分の「役目」だと考えているなら、注意される筋合いはない…ということです。笑笑

 

コートに立つ選手が「自分はシュートを打って、決める!」と考えているのは、自分の役目だと思っているからであって、そのことが、チームとしての役割と合致していないなら、明確に、より具体的な説明をした上で、チームとして、求める役割を与えてあげるべきです。

 

ただね…出来っこないことも世の中にはありますから…あまり無茶な役割を与えるのはお控えなさって。笑笑

 

まずは、自分に対してマッチアップしてきた選手に対して、しっかりと「守ること」、まずはそこが第一関門かと考えます。

 

わかってます…みんな点を獲りたいんです。

 

だからこそ、チームとしての役割を明確にし、得点を獲ることだけではゲームにならないことを理解させた上で、それぞれの選手が活躍できる場を…そして、その努力を認めてあげることから、チームの土台は固まっていくと考えます。

 

コートに立つ以上、誰もが“選手”となるのですから。

 

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ミニバスケットを指導して、もう何年になるかな。。。

 

二十代から指導を始め、そこから十数年。色々あった中で、一度、バスケの世界から離れて、また十数年。そして再び、ミニバスの指導をする機会となり、もうすぐ3年になります。

 

この3年、以前に指導していた頃の感覚を取り戻す努力と、そして何より、しばらく離れていた間に進化した「バスケットボール」という競技を改めて理解する時間に費やしてきました。

 

同じバスケであっても、今のスタイルは大きく変わっています。

 

昔のNBAでは、100点を超えるスコアになることはまずなかったですが、今の時代、100点ゲームは当たり前。トランジションの速さと、アウトサイドでの早めの攻撃が主になっています。

 

マジックジョンソンが活躍したレイカーズ黄金世代。

 

ファーストブレイクに憧れ、マジックのイラストの入ったTシャツを着て練習をしていた少年時代の私は、未だにあの「速攻」に憧れる。

 

シャキールオニールやアキームオラジュワン、そしてティムダンカンなどのインサイドプレイヤーがチームの柱となった時代から、今ではアウトサイドプレイヤーがスコアリングリーダーとなっています。

 

ま~、そのスタイルの走りは…アレンアイバーソンでしょうけどね♪

 

ドリブル技術が進化し、1対1をより展開するスタイル。私が苦手とする指導スタイルです。笑笑

 

苦手というか、興味が湧かない…そんな感じでしょうか。

 

やはりコート上の5人が繋がる瞬間は、何ものにも代えがたい感動があります。

 

特に小学生が一丸となるプレーは、感動と共に、嬉しく感じるものです。

 

速攻を出すには、パスや走力の強化はありますが、まずは「レイアップシュート」が決められることが当然のように求められます。

 

バスケ初心者の小学生にレイアップシュートを教えることは、簡単そうに見えて、案外、奥が深い…。

 

練習では決められたとしても、試合では入らない…そんな状態から始まります。

 

そう、「慣性の法則」との戦いです。

 

普段からゆっくりとレイアップを打つ習慣をつけていると、どうしてもボールを前に投げる癖がついてしまいます。そりゃ、一人で練習していて、全力で走り込んでレイアップを打っている子はまずいないでしょうから。

 

腕を使って前に投げることで、簡単にシュートを決めていたはずが、試合中、走りこんだり、スピードをつけたりした瞬間にリングに「ドン!」。

 

ボールは普段よりも強く、リングやボードに当たり、跳ね返される。

 

慣性の法則、運動の第一法則が発動しています。

 

ボールを前に投げる力に、前に走り込む強さ(力)が加わり、想定以上に強く前に押し出され、ボールは空中で前進運動を始めます。

 

わかりますかね?笑笑

 

簡単に言えば、止まって打つレイアップと、走り込んで打つレイアップには“違い”が生じるということ。

 

スピードなく、止まって打つようなレイアップは腕の力で前に押し出す必要がありますが、走り込んでいる状態でのレイアップは、前に投げる必要はなく、走り込んだ力がそのままボールにかかり、前に押し出されているということ。

 

「ボールを置いてくる」と、昔はよく指導したものです。

 

真っすぐ真上にさえ投げる技術があれば、あとは走り込むコースとスピードの調整で、レイアップシュートは入るようになる…これが原理です。

 

私は常に子ども達にアドバイスしているシュートのコツは「真っすぐ投げる技術」を身につけなさいということ。

 

レイアップを手首でこねるのは「応用編」であり、「基礎編」ではないので、その“こねる手首”が必ず悪さをします。

 

コート上で、時速20~30キロ近くで走る選手が、あれだけ簡単に柔らかいレイアップを放てるのは、常に慣性の法則を体感しながら、手首と指先で「微調整だけ」をしているからであって、腕の力で投げていないからなんです。

 

子ども達の頭の中には、「ボールは重い」「リングは高い」という固定観念がありますから、どうしても強く前に投げようとします。

 

その意識を払拭してあげないと、試合などの実践で、想像以上に走込むシチュエーションに遭遇した際に、いつもと違う感覚と戦うことになります。

 

走り込む速度を落とさせるよりも速めていくことで、ボールを前に押し出している感覚を身につけさせてあげなくてはいけません。

 

真っすぐ投げる技術さえ身に付けば、前に飛ばす力は「走力」で、上に飛ばす力は「ジャンプする力」で補えますから、低学年の子でも走り込んだレイアップの方が簡単なことに気付いてくれるでしょう。

 

まとめると…レイアップの極意は「足の使い方」にあると私は考えます。

 

マニアックで…ごめんね。笑笑

 

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「慣れる」ということは、スポーツにおいて、非常に重要なことであって、ただ「慣れ」という言葉だけ聞くと、悪いイメージを持ってしまいます。

 

「慣れが良くない…」なんて使われ方もして。。。

 

普段の生活をしていて、ご飯を食べる際に、口に入れたご飯を、どう噛んで、どう飲み込むか…今では、わざわざ考えながら食べることはないですよね。

 

そういや~、昔、教え子に背丈はそこそこあったんですが、ガリガリで、体力が全然ない子がいまして、チーム遠征をした際に、みんなで一緒に食事をしたら、食事の時間が終わっても、まだ料理の半分も食べていない子がいました。

 

そうなると、人間観察が大好きな私は興味津々…。その子の食べ方を観ていたのですが、どうもご飯を口に運ぶ回数が少ない…というか、超遅い。

 

口に入れたご飯を、ずっと噛んでいると思ったら、爬虫類のごとく、顔を上に向けて、力いっぱいグッと飲み込んでいるんです。

 

そう、ご飯を噛んで、飲み込むタイミングがわからない子だったんです。

 

聞けば、親に「ご飯はよ~く噛んで食べなさい」とだけ、躾されていたので、それを真面目にずっと6年生まで実行してたんです。

 

そのことで、噛むことにばかり意識が行き過ぎて、飲み込み方がわからず、ご飯が口の中で液状になるまで噛みつつけ、最後は飲み込むというよりも、喉に流し込んでいた…そんな話。

 

飲み込もうと思うと、口の中に少しだけ空気を含んで、その空気ごと飲み込む…的なアドバイスをしたところ、「コーチ!飲み込めた!」ってほんと嬉しそうに!…マジかっ!って思いません?笑笑

 

笑い話ですが…本当の話。

 

その後、その子が「早食い」に目覚めてしまったことは…私の汚点です。笑笑

 

食べるだけじゃなく、息をするということも、四六時中、意識して息を吸っていることはまずないかと。

 

あえて、意識して息をしていると逆に苦しいですよね。

 

スクーバダイビングをしたら、この感覚がよくわかると思いますよ。初めて潜るときには、息をすることに意識し過ぎて、逆に苦しい…。吸わなきゃ、吸わなきゃって考え過ぎてね。今のレギュレーターは、自然呼吸に近いくらい、空気を送り出す機能がついてますからね。そんなに心配しなくても空気は吸えるんです。はいはい、ライセンス保有者ですから。笑笑

 

話は戻って…

 

バスケも同じで、試合に慣れる、経験する…とは、意識しなくてもできるようになることが大切なんです。

 

今、バスケを始めたばかりの子ども達は、試合に出て、コートに立った時に、単純に「緊張」という文字で片づけてしまっていますが、要は「慣れ」がないから、変に意識することで“苦しい”状態でいるから、必要以上に疲れちゃって…バテちゃって…最後は凹みます。笑笑

 

体力がないとは、単純に心肺機能が劣っているだけじゃなく、「不慣れ」から来る「緊張」にて、一気に無駄な電力消費をして…大切な電池を使い果たしてしまっていることがあります。

 

陸上で体力に自信がある選手に、いきなりバスケをさせると…バテます。そういうことです。

 

U12のカテゴリーの子に、どれだけ体力をつけるためのトレーニングをさせるか…非常に難しい問題ですが、できれば神経系を養うことに重点を置く方がいい。体力がないなら…多くの経験を積ませて、不慣れから慣れ、緊張から緩和へと「意識」の面で体力をサポートしてやる方が得策なんだと…私は考えます。

 

昔はよく見たな~、練習中、ずっと「四角パス」…ずっと「スリーメン」…これって今やったら体罰?笑笑

 

体罰も慣れると…緊張しなくなる…それはダメダメ!!!

 

↓これ…私。笑笑

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人間の目は面白い。

 

車を運転していて、車線を見ながら走ると、車は車線側に寄っていく。

 

小さい頃に、川にいる魚を見ながら自転車に乗っていると…そのまま自転車ごと川に落ちる。笑笑

 

ま~、川に落ちた私の失敗談は、参考にならないにしても、バスケットを始めた頃の初心者での“あるある”は「ボールの周りにどんどん集まっていく現象」。

 

それこそ、ゴール下は、昆虫の群れのごとく…子ども達は“密”になって身動きが取れない状態。

 

これは、ボールに対して集中して見ているので、自然と体がそっちに向かっていく“だけ”のこと。

 

ミニバスを教えたばかりの子ども達は、磁石のS極/N極のように互いに引かれ合います。ラブラブカップルがあちこちで誕生します♪

 

そこからどうやって、近づかないようにするかを教えることから、試合は始まります。

 

では、なぜ、ボールに密になるといけないのか?

 

そこには色々と理由はありますが、メリットはほぼないに等しく、デメリットは山盛りあります!

 

メリット…そうですね~。。。集まった仲間が「頑張れ!」って応援してくれたり、優しく見守っていてくれたりして…勇気がもらえる!笑笑

 

まっ、冗談はさておき…

 

1対1の技術向上を推奨するJBA。私もその路線には、賛成する気持ちもありつつ、チームスポーツにおいては、その実践の仕方には頭を悩ませます。

 

何度も書かせていただいている「アイソレーション」が得策になっちゃうから…。

 

それも一つの方法ですが、やはり1対1をするには、それなりの「スペース」がいるということ。

 

アイソレーションはその究極。オフェンス技術に長けている子を、更に活かすために、周りの仲間がボールサイドからオフサイドへ移動し、コート上に1対1の格闘場を作ってくれる戦術。

 

ソロ会場みたいになります♪

 

まあ、ゾーン禁止でのマンツーマンペナルティ―が規則に存在する以上は…ミニバスの世界での“あるある戦術”になるでしょうね。

 

話は戻って、ボールに集まることで起こるデメリットで理解させておかないといけないのが、「自分がボールに寄ることで、自分についたディフェンダーも寄る」ということ。

 

子ども達の多くは、自分のマークマンの位置まで理解して、フロアバランスを考えていることはほとんどないでしょうから、「そこに行け!」「そこに居とけ!」とコーチや仲間に指示されて、意味もわからず立っている…そんな状況と思われるシーンを何度も見てきました。

 

多少はバスケを知っている私は…「可哀そうに」と思ってしまうのですが、案外、後からその子に「どうだった?」って聞くと…「面白かった♪」って。。。これが子どもの凄さです!笑笑

 

「知らぬが仏」…これがまかり通るから“怖い”ミニバスです。

 

さてさて、バスケを始めたばかりの子達をコート上で、いかに磁石の同じ極のごとく“反発”させるか…ある意味、常に別の意味で“反発”してますがね。笑笑

 

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先日、昨年度卒団したOBの中学生らが練習に顔を出してくれました。

 

不思議なもので、まだ卒団してから2ヶ月も経っていないのに、随分と大きくなった気がする。。。

 

それに伴い、顔つきも大人になった感じで…キリっとしているように見えるのは、私だけでしょうか?笑笑

 

以前の習慣のように、私の前にパッときて「コーチ、こんにちは!」とだけ言って、コートに走っていく。

 

何も言わなくても、後輩たちの練習に加わり、あーだこーだと指導を始めてくれる。

 

本当に嬉しいことです♪

 

もしかすると、まだ「自分を指導してほしい」と思っているのかもしれない彼らが、今は、新米コーチのように、後輩の指導を私に代わってやってくれます。

 

私はチームの子ども達に、まだできない子への指導をさせることがあります。

 

それは、私にとっては確認したい目的があるからです。

 

誰が、熱心に慣れない子を指導しているか、その指導している際の伝え方は?

 

「教える」とは、自分がわかっていないとできない…そこから始まるので、教える側に参加しない子も、しっかりチェックしています!…要は、まだ自分が理解していないという証拠を私に見せてくれます。

 

中には、本当に面倒見がいい子がいて、新人君に手取り足取り、付き添いながら、自分の練習時間を削ってまで、その子を指導する子がいます。

 

私にとっては、“一バスケ人”を育てる前に、一人の人間として、立派に成長してほしいと願っています。

 

バスケが上達するか否かは、その子の気質や、身体的なもの、環境なども含めて、多くのことに左右されますが、やはり人として「優しさを持っている」ということは、何より素晴らしいことだと思っています。

 

私が言うのも何ですが…バスケで飯を食えるまでの選手になるのは…ほんの一握りです。

 

そこを目指すことも大切ですが、それ以上に、「人に優しい」ということは、何よりの素晴らしい才能だと思っているからです。

 

自分さえよければ、それでいい…と思うなら、「チームスポーツには向いていない」と早めに教えてあげる方が、その子の人生の大事な時間を無駄遣いしないと言えるでしょう。

 

では、個人スポーツなら向いているか…そうでもないから…厄介なんです。笑笑

 

一人でできることなど限られていますから、多くのことは、周りの方に支えられて叶えられるもの。その支えることができない限り、自分の叶えたい夢は達成できない…そう思います。

 

チームの中に、新米コーチが沢山生まれると、いいことも沢山あります。

 

私の体には、二つしか目がついていないので、全ての子ども達の隅から隅までを観ることはできません。

 

そのコーチ兼選手をいかに育てるかは、チームの土台を固めていく上で、遠回りのように見えて、実は近道をなんです。

 

多少、私が楽をするための「ズル」もありますが…実は、そうやってチームを見渡す「目」は、多いに越したことはないということ。

 

それが、選手「兼」であれば、今の時間は、彼らの将来にとって「ムダ」にはならないと確信しています。

 

そしていつかまた、教え子から指導者、コーチを目指す者が現れてくれることを願ってます。

 

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子ども達が一番喜ぶことと言えば…「試合」。

 

練習をしていて、練習終わりの時間が近づいてくると、必ず私の前に現れる子がいます。

 

「コーチ、今日は、試合はしませんか?」

 

「試合がしたい」…それは競技者としては必須の要素です。

 

チーム内での紅白戦なので、対外試合ではないにせよ、やっぱりゲームライクを望んでいるのは間違いありません。

 

ただ、その試合をしたいという思いは、何を目的にしているのか。

 

私は常日頃、子ども達に言っているのは…「試合に出るだけじゃダメ」だということ。

 

試合に出るだけで“満足”していれば、おのずと「課題」を持ってコートに立つ選手や、出番を常にうかがっている選手に、追いつき、追い越されてしまうということ。

 

成長著しい小学生の時期においては、この“追いつき、追い越せ”は、あっという間に起こってしまいます。

 

遅れて入団してきた子や、まだバスケ歴の浅い子が、メキメキと上達する姿を見ればわかると思いますが、目指すもの、追い越す相手が明確にあれば、その子にとって分かり易い「指標」が出き、練習での意識、何より「質」が違ってきます。

 

要は、目指すものがある者は強いということです。

 

試合に出るだけで満足するのは、その時点で成長の速度を緩めてしまう麻薬のようなもので、やはり、試合に出て、コートに立って…「何をするか」…ここが重要。

 

練習で与えられた課題を、根気よく身に着けるまで繰り返す…そのハビット(習慣)を常に実践している者が、最後に“笑う”。

 

普段の練習での「姿勢」を観ていれば、おのずとその子の成長過程が予想できます。

 

「楽しい」という感覚の質の違い。

 

何をもって楽しいと感じるのかは、人それぞれ。

 

ただ、チームとしてコートに立つ以上は、それなりの覚悟と実践を伴わなくては、チームにも、そして周りの仲間にも迷惑をかけてしまうことがあります。

 

そうなってから、その子の意識や質を変えに行くには、相当な労力を要します。

 

なので、そうなる前に、常に言い続け、言い聞かせることが大切だと思っています。

 

独りよがりのプレーが、チームの“的(まと)”から外れていることを放置してやることほど、可哀そうなことはない…なので、そういった子に叱ったり、罰をあたえたりする前に、“布石を打つ”ということはとても大切なことなんです。

 

変わるキッカケを与えること、変わるチャンスを与えること、そして、変わろうとする瞬間を逃さないこと。

 

指導者として、その子の成長をあきらめるということは、単に「見捨てた」ということ。

 

最後まで手を引く覚悟の中には、時に突き放す勇気も必要であり、常にその子との“駆け引き”をしている時間、これも指導者には求められるのでしょうね。

 

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小学生に1本のシュートの重み、1点の重みを教えることは容易なことではありません。

 

チームで苦労して得た1点、2点を、安易なミスで簡単に相手に奪われる…。そんなことは試合の中で当たり前のように流していれば、いつまでたっても「勝利」に手が届かない。

 

ミスをしたくて“する選手”はまずいないでしょう。

 

ただ、その安易な判断や、無責任なプレーから、相手選手に得点を奪われる…私は「ただ(無料)で相手の点をやる」と言ってます。笑笑

 

特に競った試合での安易な失点は、ゲームの流れを台無しにし、チームの士気にも影響します。

 

さてさて、叱らずにどうやってその重要性を子ども達に教えるのか…これまた難題です。

 

今、子ども達に教えている「期待値」という考え方。

 

これは「ドリブルドライブモーション(DDM)」を生み出したアメリカの高校教師、バンツ・ウォールバーグ氏の考え方です。

 

統計からエリアごとのシュート確率(パーセンテージ)の参考値があり、得られる点(得点)との関係を数値化します。

 

ゴール下(ペイントエリア)のシュートパーセンテージを60%と想定すると…2P×0.6=1.2となります。

 

ペイントエリア外で3Pラインの内側(ロングツー)と言われるエリアからのポイントは、40%と想定され、2P×0.4=0.8となります。

 

中学(U15)以降のカテゴリーでは「3P」が導入されるので、本来なら、3Pの確率を30%と想定して、3P×0.3=0.9、但し、ミニバス(U12)では3Pはないので、2P×0.3=0.6となってしまいます。

 

あとは、フリースロー(FT)で、ツーショットと考え、70%と想定すると、2P×0.7=1.4となり、期待値としては一番高いと考えられます。

 

ミニバスにおいては、期待値の高い順が…

 

FT(1.4)>ゴール下(1.2)>ロングツー(0.8)>3Pエリア(0.6) となります。

 

あくまで、シュートの「エリア」と、その確率(パーセンテージ)を数値化することで得た「期待値」なので、それが全てではないにせよ、考え方の一つとして子ども達に教えることは必要なことかもしれません。

 

だって、小学生や中学生くらいの子らは、やはり、ロングシュートに憧れますから、その確率の低いエリアでのショットに対する期待値が低いことを知らずに、「かっこいい」とか「凄い」とかで、ゲームの中で、バンバン打たれたあかつきには、チームの勝利への道が遠のく…ってこともあるのですから。

 

ミニバスには3Pがないので、なおさら、期待値の高い「ゴール下」での攻防や、バスケットカウントでの「3点プレー」を最高のプレーとして指導される方が多いのも事実。

 

YouTubeやInstagramなどの動画を見ていると、小さな子らが無理をしてロングシュートを打っているシーンを観て、指導者ながらに「それはそれ」と割り切れるか…難しいところです。

 

※ちなみに私の持論は…小学生はいかに「手首」を育てるか…だと思っています。ロングシュートを教えることも大切ですが、「ボールを真っすぐ投げる」「狙ったところにスローできる」など、もっと指先、手首の精度を高めることを教える方が、後のバスケ人生に伸びしろが出ると考えています。

 

今、JBAが進める「1対1」での駆け引きや攻防。

 

ゴールへ向かい、シュートを狙う…そのための「期待値」を子ども達に考えさせた中で、どのプレーを選択するか…ここにチームの考え方の違いがあると思います。

 

ミニバスにも「3P」があれば、「ゾーン禁止」なんて規則を作らなくてもよかったのでしょうが、施設の関係上、全ての小学校の体育館で3Pラインを引けないのも事実なので、まず導入はないでしょうから、やはり期待値の高い「ペイントエリア」をどう攻略するか、そこにテーマがあるように思います。

 

強いドライブからの期待値の高いレイアップシュート、そこにディフェンダーとのコンタクトがあり、「バスケットカウント」となれば、期待値は「2P+(1P×0.7)=2.7と、値は跳ね上がります。

 

このようなプレーをゲームの中で当然のようにおこなってくるチーム…「強さを持ったチーム」であることは間違いありません。

 

いいチーム、強いチーム…色んなチームのゲームスタイルを観戦する中で、子ども達やそのチームがどういった攻撃を選択しているか…玄人目で観てみると…結構、面白いですよ♪

 

是非、子ども達にも、そういった観点で、ゲームを観戦させてあげてください。

 

きっと、彼ら、彼女らが選ぶプレーの選択肢に変化が現れると思いますので。

 

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小学生に「考えるバスケット」を指導することは容易いことではなく、更にここへ「憶えるバスケット」を加えると…子どもの中には“パニック”になる子がいます。

 

そのパニックぶりは、分かり易いくらい“表情”に出ますので、全く“人相”が変わりますから…。それこそ、笑顔が消え、別人の顔に…笑笑

 

好きなバスケットを続けていく上で、必要最低限の技術用語や、戦略、戦型など…この先、彼らが、どのチーム、どの指導者にお世話になっても、共通の“バスケット言語”として認識しているか否かで、彼らの「バスケライフ」が変わってきます。

 

小学生においては、言葉だけで技術を伝えることは、非常に難しく、危険性を伴いますが、そのバスケット用語が、本当に正しく認識されているか…その確認も怠ってはいけません。

 

もしかしたら…子ども達は自分のコーチを、「意味のわからない言語を話す外国人」のように観ているかもしれませんね。笑笑

 

※新しいことを教えると…十中八九、子ども達の中に「何言ってるかわからない」と思っている子がいます!間違いなく!!!笑笑

 

なんせ、経験がない世代なので、言葉だけでは“イメージ”が出ないし、わからない…。

 

ですから、体で表現したり、他のものに例えたり…と、多くの指導者の方はご苦労されていることでしょう。

 

初心者の子にとっては、「シュート打ってみ!」っていう言葉すら、どう打っていいのかわからない…というところからスタートですからね。

 

以前にもご紹介したことがある山本五十六の言葉…

 

やってみせ

言って聞かせてさせてみて

誉めてやらねば人は動かじ

 

話合い

耳を傾け承認し

任せてやらねば人は育たず

 

やっている姿を感謝で見守って

信頼せねば人は実らず

 

この言葉は、実に奥が深く、現代社会においても、通ずることに驚かされます。

 

言葉の意味は、多少違えど、今、こうやって未来ある子ども達を指導させてもらっている中で、この山本五十六さんの言葉は、どこか心に響いてきます。

 

「誉める」「任せる」「信頼する」…できていますか?子ども達に。

 

指導するってことは、そういうことから始まるのでしょうね。

 

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滋賀に「帯同審判員制」を導入したのが、平成22年。平成20年から準備を進め、当時、滋賀ミニ連の審判長だった私は、30代半ばで、滋賀のミニバスを更に発展させる夢を抱き、若さゆえ(?)の強引さで進めた制度。

 

指導者不足、審判不足が当然のように口に出された時代に、あえてその“逆”を推し進めました。

 

それは、指導者が正しいルールを理解せずに、子ども達にバスケを教えるということが、本当に良いことなのか…と常に疑問に感じていた自分がいたからです。勿論、自分も含めて…。

 

私も選手として学生時代、そして社会人とバスケを続け、そしてミニバスの指導に出会ったのですが、そこで、選手としての“感覚”で子ども達に指導する中で、多くの葛藤を経験しました。

 

やるのと、やらせる…そして、「教える」のは、全くの別物。

 

特にミニバスには、独自のルールがあり、当時は「友情・ほほえみ・フェアプレーの精神」といったルールに記載されない「そうあるべき」ということでジャッジされる…そんな言わば“曖昧さ”の中で、子ども達にどう技術を伝えるか日々、頭を悩ませながら子ども達に向き合っていたのを覚えています。

 

指導者も「ルールを理解する」ことで、子ども達に正しい技術を指導する。その中で、ルールと絡めて、競技の面白さを伝えたいと熱く語っていた…あの頃が実に懐かしい…笑笑

 

今では、JBAが審判ライセンスを用いて、チーム登録、大会出場に不可欠なシステムにしてくれたことで、その意図は概ね達成されています。

 

ただ、あれからしばらくバスケの世界から離れ、今、こうやってまたミニバスの世界に戻ってきて感じるのが…審判(割当)が、登録や大会出場のために「仕方なく」やっている感があるということ。

 

確かに登録上、必要なことなのですが、それは「何のため」という主旨を忘れてしまえば、本末転倒なんです。

 

BリーグやNBAなど、最高のプレーを望めば観れるこの時代。YouTubeでは、質の高い練習内容や、それこそ、海外の最新の技術やクリニックが紹介されています。

 

子ども達は、おのずとそれを“当然”のように求め、実践していきます。

 

十数年前よりも、はるかに“選手が指導者を超える可能性”がある環境にあるということ。

 

年々どころか、やたらと頻繁に「ルール改正」がある。JBAから送られてくるメールすら見るのが嫌になるくらい、時代の変化は激しくなっています。

 

ただ、それを拒んでしまえば、時代遅れの指導への道を進み始めます。

 

私も“必死”です。笑笑

 

でも、子ども達に何かを求める以上、自分も足を止めてはいけないのだと、指導者でありたいと思う限りは、諦めずに努力する覚悟です。

 

指導者が正しいルールを理解することは、絶対に無駄になることはなく、何より指導する子ども達のためになるということ。

 

運転免許のテストで出てくるような「A」だの「B」だのひっかけのような問題に嫌気がさすかもしれませんが、それもまた、未来の子ども達への“道しるべ”となるために、頭カキカキ、頑張って勉強してくださ~い♪

 

だってバスケは、ゴールにボールをしずめる“単純なスポーツ”であり、そして、“奥が深~いスポーツ”でもあるのですから。笑笑

 

PS.

協会の推薦を受けて、3級審判インストラクターの資格取得(講習受講)の案内が来ました。長年、この世界から離れていましたが、それでも過去の実績を評価していただいたことに感謝します。もう、体を使った審判技術は、今着いた錆を落とすことはできませんが、口だけは達者になったので…年齢的にも、これから審判を目指そうとする若い方へ、審判の難しさや怖さを伝えつつ、何より“楽しさ”、“素晴らしさ”を伝えていきたいと…思っています。それもまた、私の使命なんでしょうか。笑笑

 

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子ども達にとって、何より成長の糧になるのは「経験」であり、その「体験」である。

 

バスケを学ぼうとする子ども達にとって、試合で「コートに立つ」ということがどれだけ大きな影響を与えるか…これまで多くの子ども達と出会い、そう感じてきました。

 

「たかが1分」…「されど1分」。1分でもいいからコートに立たせるチャンスを与えてあげたい。

 

ボールが触れなくてもいいんです。シュートが打てなくたっていいんです。それでもコートに立つ時間は、子ども達にとって、我々大人が想像する以上に“未知との遭遇”を経験している貴重な時間であることを知ってもらいたい。

 

恐らく多くの子が、そのわずかな時間、コートに立ち、何もできなかったとしても…「楽しかった♪」と口に出すと思います。

 

そうなんです。子ども達にとって、未知の体験を味わうことが何よりの“成長の糧”であり、その第一歩が“コートに立つこと”から始まります。そのことだけで「楽しい」と思えるのは、何より“初めての経験(体験)”に飢えているのが“子ども”だということ。

 

我々指導者は、彼らにとっての“未知の世界”に、どれだけ多く、そして早く“連れて行けるか”…そのことを知っているか否かで、指導のあり方は変わってくると思います。

 

常に“未知の世界”での“未知との遭遇”を与え続けていけば、子ども達は自然と「興味」を持ち始め、自分たち足で前に進み始めます。

 

子ども達に“自主性”を求めるための指導されているシーンをよく見ます。

 

「自分たちで考えて行動しなさい!」と。

 

ただ、この自主性には、大人が求めた理想が“ゴール”になっていることはありませんか?

 

どれだけ自主性を重んじても、それは求められた結果に向かって歩かなくてはいけない子ども達の悲劇が待っています。

 

結果、「蛙の子は蛙」へと繋がっていきます。

 

そう、それでは、私を超える、あなたを超える「蛙」は育たないということ。

 

必要なのは“自主性”ではなく、「主体性」…自らゴールを求め、自らゴールを目指す…それこそが最も成長を促進する要素であり、その要素に栄養を与えるのが、「楽しい♪」なんです。

 

大人の視点、観点とは…少し違うから、子どもを不思議に思うでしょうが、そんな私達も実は「通ってきた道」なんです。

 

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