本日も更にシェアードサービスコンソーシアムの経営統合に関して述べます。前回、経営統合は数社のシェアードサービスセンターの資本構造を変え、一つの法人に統合することだと述べました。その効果の一つは、直接的には経営コストの削減にあります。



経営コストの削減とは、一個の法人を運営するうえでの不可欠なコスト削減を言います。たとえば、一個の法人を運営するには、経営者(取締役)・間接部門(経理・人事・総務)・法に基づく法人としての届け出などの手続きなどが必要になります。数社の法人を一つの法人にすることで、必然的に削減が可能となるものが多くなります。


経営統合の効果として経営コストの削減より重要なのは、シェアードサービスコンソーシアムの8つの統合の入り口になるということです。逆に言えば経営統合をしなければ、他の統合ができないということになります。



しかし、経営統合を運営するうえでの大きな課題もあります。その課題の一つは、人的な課題です。経営統合を別の側面から言うと、経営資源の統合ということになります。経営資源の統合で資本統合がカネの側面からですが、ヒトの側面からの統合にも非常に大きな課題があります。


シェアードサービスコンソーシアムは数社の別個の法人から、一つの法人に人材が集まることになります。別個の法人ですから、それぞれ異なる人事制度や給与制度によって運営されている人材を一つの法人として統合することになります。つまり人事制度や給与制度の統合という大きな課題の解決が必要になるのです。



人事制度や給与制度を統合してうえで経営統合は行うことは現実的には難しいかもしれません。したがって、経営統合の段階ではそれぞれのシェアードサービスセンター(会社)または親会社から出向形態でスタートすることが現実的だと考えられます。つまり、人事制度や給与制度は統合せず、それぞれのシェアードサービスセンターの人事制度や給与制度を基本的には維持してスタートすることです。もちろん、個別に運営することで法的な面などで支障が出る面は統一した処理が必要だと考えられます。


人事制度や給与制度の統合はある程度の時間をかけて実行することが現実的だと考えます。人事制度や給与制度の統合に関して、鍵になるのは「求められる必要能力」だと考えます。



更に、シェアードサービスコンソーシアムの運営上の課題は、それぞれの顧客への価格体系をどのようにするかです。この点に関しては次回に述べます。


次回は1/31を予定しています。