前回は、シェアードサービスコンソーシアムの「拠点の統合」に関して書きました。本日は前回も少し触れましたが、「機能の統合」に関して書きます。
「機能の統合」の定義については以前にも書きましたが、角度を変え改めて触れて置きます。シェアードサービスコンソーシアムでは数社のシェアードサービスセンターを、統合当初は、企業グループ(顧客)単位の組織形態を維持するのが一般的な形態になります。この企業グループ単位の組織形態を、取り払い「機能」を切り口に再編成することが「機能統合」です。ここで言う「機能」とは人事・総務・経理などの本社組織の担う大括りの役割のことを指します。
前回述べた「拠点の統合」を「機能の統合」より先行して実行するのがやりやすい方法だとは考えますが、方法としては逆に行うこともあり得ます。もし、「拠点の統合」の次に「機能の統合」を行う場合は、就業場所も拠点内で機能ごとに再編成するのがベターです。
「機能の統合」こそが、シェアードサービスコンソーシアムの最大の難関だと考えます。機能別の組織の再編成は、もちろんマネジメントも機能別に行うことが中心になります。つまりマネージャーも機能別に組織の責任を持って管理することになります。言い換えれば、マネージャーは自らの出身企業以外の機能も担当することになり、従来とは違った管理能力を問われます。この段階では、シェアードサービスのマネージャーというよりアウトソーサーのマネージャーに変わったと言うべきです。シェアードサービスは1グループ企業内のことを考えればよかったことを数社グループの事を考えねばならなくなるのです。
つまり、機能別マネージャーは数社のグループ企業の理念・経営状況・方針・業務フローなどを把握する必要があり、従来とは比べものにならない程大きな能力を問われます。また、顧客志向・事業志向を更に強化した姿勢も問われることになります。
「機能統合」と同時に、顧客企業グループ別のニーズや状況を中心に実行する顧客別営業体制(マネージャー)を構築することも不可欠です。業務は機能別に再編成したとは言え、顧客満足度の向上が第一です。その為には、従来より顧客別の営業体制の強化が不可欠だからです。
シェアードサービスコンソーシアムの成功の鍵は「機能の統合」にかかっていると言っても過言ではありません。
次回は2/17を予定しています。