前回までにO社の外販に関して、「出会いの設計」が手始めになると書きました。「出会いの設計」は、O社が実行したシェアードサービスのコンセプトに共鳴してもらう企業を探すことが目的になると述べました。しかし、営業担当者の役割は「出会いの設計」はその一部に過ぎません。



「出会いの設計」で共鳴して貰った企業に、具体的にO社が対応できる改革内容を提案しなければなりません。ニーズの顕在化した企業に対して具体的な提案を行うとともに、商談として最終的にクローズするのも営業担当者の役割です。これを実行するには、営業担当者は企業の課題を正確に捉えて、課題の解決の手段としてシェアードサービスが最適であるとの合意を得ることが必要になります。言いかえれば営業担当者は、シェアードサービスの概要設計を行うことになるのです。


私が、マネジメントサービス事業部(後になってマネジメントソリューション事業部と改名)の責任者になってから、営業担当者のことをプロデューサーと呼ぶことにしました。これは、映画やテレビの制作の際のプロデューサーのようなイメージに倣ったものです。


そして、具体的に商談として決定してからコンサルティング対応になります。具体的にコンサルティングの対応をするのが、コンサルタントになります。O社では、コンサルタントのことをソリューションデザイナーと呼んでいました。これは、改革を詳細に設計する担当者であることを言ったものです。つまり、改革の概要設計する担当の事をプロデューサー、詳細設計を担当の事をソリューションデザイナーと呼んだわけです。



また、実際にソリューションデザイナーが詳細設計の実行の際には、顧客企業から新たな要望や指摘に関してもフォローすることも必要です。つまり、最終的に顧客の期待する改革内容を貫徹するように仕向けることも営業担当者の役割になるのです。


いずれにしろ営業担当者は、「出会いの設計」「商談としてクローズ」「改革の概要設計」そして「詳細設計に関して顧客のフォロー」など、顧客企業が満足する改革をプロデュースするという広範囲な役割を受け持つことになります。



O社では、営業担当者として本社出身者でなく営業部門などの出身者から選びましたが、上記に掲げた広範囲の役割から物品の販売の担当者とは異なるセンスが必要なのでした。