今回から、シェアードサービスでの外販(=アウトソーシングの取り組み)について述べます。


シェアードサービスは企業グループ内の改革の取り組み手法であることから、外販を掲げることに違和感を感じる人もいると思います。シェアードサービスとアウトソーシング全く異なる概念であることから違和感は当然のことかと思います。もちろん、シェアードサービスを推進するうえで、外販の取り組みは必須のことではありません。アウトソーシングの取り組みは、シェアードサービスを更に効果的に推進するための付加的な概念と考えた方がよいと思います。



逆にシェアードサービスを推進するに当たって、外販は取り組む必要もないことだと考え人も多いかも知れません。私自身も「外販など余計な事を考えずにグループのことだけを考えてほしい。」との声もよく耳にしました。しかし、私は今でも積極的に外販を推進すべきとの考え方をとっています。その理由は次の通りです。




まず一つ目は、シェアードサービスの本質的な性格は業務を集中することによる規模のメリットで生産性の向上を図ることにあります。ところが、企業グループ内の取り組みだけにとどめると集中化には限界があります。その結果得られる生産性向上も自ずと限界があるのです。その意味で、企業グループ内での取り組みが終了すると改革に限界が出てくるのです。更に大きな効果を期待するには、企業グループの外部にも目をやり、業務の集中化を拡大するという取り組みが必要になってくるのです。



二つ目は、外部の顧客から業務の受注が達成できることは、サービスに市場性があることの証明になります。サービスに市場性があることはシェアードサービスの理想の姿です。その意味でシェアードサービスの目標として外販を掲げ、それが実現すれば、あるべき姿の実現になります。また、自社の業務が全てにおいて優れていることとは限りません。外販の過程で他社の業務の方が優れていることを知ることもあるかもしれません。したがって、他社の優れていることを自社内に取り込み、更に改革を推進することも可能になります。いわばベンチマークにより自社内の業務へもよい刺激にもなるのです。




次回もシェアードサービスの外販の取り組みの必要性の理由を述べます。