本日も昨日に続き、実行プラン策定時の留意点について述べます。


実行プランは具体的に年度毎に実行する計画の羅針盤に当たるものです。また年度ごとの計画や実行がスピィディに進むよう推進力を形成する位置づけでもあります。


昨日述べた内容はどちらかといえば、羅針盤的な観点での留意点について述べました。これに対して、本日は、推進力を付けるための留意点について述べます。


シェアードサービス導入に当たっても、「改革のポイントは分かっている。とにかく業務改革を行えばよいのだ。」という観点で取り組む場合が多く見受けられます。確かに改革の熱がある間はこの考え方でも続くかも知れません。しかし、このような観点では「業務の視点」のみフォーカスして進めることになり、改革を進める中で、「業務以外の視点」の課題を指摘されると改革が思うように進まないことになります。


「業務改革」であっても、「人材に問題がある。」「マネジメントの考え方に問題がある。」「事業部門と間接部門の役割の考え方に問題がある。」などその要因は多様です。したがって、予め業務以外の視点についても目を配り、多角的な視点で改革要因をあげ経営トップなどの了解をえることが必要です。




改革を進める前には、企業内部だけでなく外部コンサルタントのアドバイスを受け入れて対応することが多くの企業で見受けられます。最先端の考えや高い視点を取り入れることは意味があります。しかしコンサルタントは企画段階まではサポートしてくれますが、実行段階では企業独自で行う場合が一般的です。したがって、実行段階ではコンサルタントが考えたことを企業が「やらされる」といった傾向もあります。これでは、企業は受け身的になり様々な抵抗や課題に対応できなくなり改革自体が進まないことになります。


実行プランの策定にはプランリーダーを中心にして、実行を担うキイマンがプロジェクト体制で進めることが効果的です。そして、これらのメンバーが主体者になり「自分が実行するとしてこのような内容ならやりがいが持てる。」というような内容にすべきです。その為には、逆にコンサルタントを使うくらいの姿勢が必要です。コンサルタントに使われるような対応は現に慎むべきです。核になるメンバーをこの段階で形成して、実行のエンジンになるようにすることが大きな改革の推進力になります。


改革の内容が高い視点で理想的だったとしても、改革内容が現場の実態からかけ離れたものでは経営や現場から理解を得られません。それを避けるためには、現場の状況を具体的に把握することが大事です。また実態を聞いて考えてくれたという現場重視の姿勢は、現場部門でも賛同者を増やす効果があります。このことは実行段階で大きな力になります。


改革にはいろんな反対論が出てくるかも知れませんが、現場の実態から得られる解決の方策は、それを乗り越える大きな力になるでしょう。私の知る限りでは、どのような組織でもマネージャーが把握している現状と担当者の現状は大きな隔たりがあります。現場の実態程、改革を意味あるものにするものはありません。


改革を牽引するリーダー集団の形成と現場の実態に掌握ほど、推進力を加速させるものはありません。私の経験では、個人の力は無力ですが集団の力は個人の力をも倍加させます。


次回も続きを書きます。