「プロフィットマインド」の醸成は、プロフィットセンターやP/LやB/Sを作成している経理部門なら必ず養われるものではありません。次のような私の経験からも、そのことが言えると思います。
まず一番目の経験です。私は入社以来、10年近くを本社の経理部門で過ごしました。経理の知識や処理能力は年々向上していたとは思います。しかし、事業部の業績そして会社の業績が悪化した際、「**事業部は問題だ。」とか「**事業部は受注の見誤りで在庫の廃棄損が多い。」など事業部の責任ばかりにしていました。いわば、評論家のような態度でしたが、業績の自分向上のために「自身何かしなければならない。」という行動はしませんでした。
入社10年くらい経過したときのことです。会社の規模が大きくなり、それに付随して独立採算制度の強化を行うため事業部単位に経理部門ができました。この時、私は会社の中で一番売上の多い事業部の経理に転属しました。そして、事業部の経理部門では本社経理時代に比べて大きく私の意識が変わりました。業績が悪化した際、営業部門や工場部門の責任にする意識ばかりではなくなっていました。自分が事業部を背負っている気になって、業績向上のために自分自身何かできないかという意識に変わっていたのでした。
次に二番目の経験です。シェアードサービスが導入されて、ある組織の部門長になった時の話です。部門長ですから、当然のこととして利益責任を負わされます。そして、私が担当していた部門は大きな赤字を背負っていました。大きな赤字でしたが、メンバーには利益アップに向かってまい進するといった雰囲気ではありませんでした。今までプロフィットセンターでなかったこともあり、メンバー一人一人は従来の意識から脱却するのが難しかったこともあったと思います、またP/Lは部門単位ということもありましたし、私自身の情報開示が少なかったこともあったと思われます。私は焦るばかりでしたが自分一人ではどうしょうもなかった記憶があります。
この二つの例のようになぜ組織の隅々までプロフィットマインドが浸透しなかったのでしょうか。私は、「利益を上げていこうという当事者意識」の欠如(本人・組織部門長)であったのではないかと思います。明日は、どうすれば当事者意識が醸成されるのかを述べたいと思います。