本日は、サービス業に必要な行動特性の「同時性」について述べます。「同時性」は簡単に言うと「生産と消費が同時に起こる。」ことだと言われています。これではなかなか分かり難いかもしれません。

そこで、製造業のことをまず考えてみましょう。製造業では、一般的には生産→販売→消費といったプロセスを辿ります。そのプロセスをなるべく短くするために、企業は納期短縮や在庫保有という打ち手を講じます。

一方サービス業ではどうなのでしょうか。

ある人が、病気になって病院に行ったとしましょう。患者にとって病気治癒は差し迫った問題なので、「三日後に直します。」とか「一か月後に来院してください。」というわけには行きません。言うならば、患者にとって医師から受ける治療(サービス)は、「待ったなし」なのです。医者は、専門知識やノウハウを活用して患者の様々な状況に合わせて対応することを迫られます。状況に合わせて素早い対応も求められるのです。

シェアードサービスセンターにおいても、決められたことを決められた通り対応することは言うまでもないことです。しかし、現場では顧客からの問い合わせ・トラブル・例外処理も発生します。更に、大きな制度変更に基づき業務フロー自体の変更も余儀なくさせられます。このような様々な状況変化の中で、シェアードサービスセンターでは迅速な対応が求められます。たとえば、給与計算の業務を担当しているとしましょう。前記のような状況変化の中で、対応が遅れれば社員に給与を支給することができません。

それでは、様々な状況とその変化に対して、どのような能力・対応が必要なのでしょうか。これらの対応には、それぞれの人の顧客志向と専門性に尽きるのではないかと考えます。専門性を押し付けることなく顧客要望を踏まえ、自らの専門性を駆使して変化に対応することです。

「同時性」は、まさにシェアードサービスの持つ顧客志向・専門性のレベルが問われているのです。