シェアードサービスを導入するに当たって、どのような機能をシェアードサービスセンターに切り分けするのか・どのような機能を本社に残すかは知恵の出しどころです。機能の切り分けの基本的な考え方はありますが、実運用としては企業別の本社の状況また事業の運営形態も考慮しながら対処する必要があります。

まず、本社に残すべき機能について書きます。

最初に、基本的な考え方を書いてみます。現状の企業を取り巻く経営環境は、変化が激しく企業に「いかに勝ち残るか」を迫っています。つまり、勝ち残り戦略ともいうべき対処を本社機能にも求めています。本社は「戦略本社」になることがあるべき姿といえると思います。

ところが、他社のコンサルティングを行う中で、ほとんどの企業が本社の中での戦略機能の比率は、5~10%程度です。

場合によっては、部長だけが戦略機能を果たしているケースもありました。したがって、本社=戦略機能とすると、現状の本社の中で経営企画部や経営戦略部だけでよいことになります。しかしグローバル化などに対処する中で、戦略機能を果たす中で、高い専門性も不可欠です。ですから、更に高い専門性を戦略機能に付加する必要もあります。この方法として、高い専門性を保有する人材を加えることも方法としてあります。ところが、企業にとって専門人材はたくさん存在するわけでもありません。また支援機能にも不可欠なのです。このようなことから専門人材は取り合いにすらなります。そして、機能を切り分けしてしまいますと逆に業務の連携が悪くなるので、「業務の連携性」も考慮しなければなりません。以上の事から、支援機能の一部、たとえば一部の「支援機能のうち経営支援的機能」・「ガバナンス的な機能」や「会社代表機能」は、戦略機能と一体的に運営することも現実的な対応となります。

また、「ガバナンス機能」は、カンパニー制などのように独立採算制度が進んでいる中では極力、事業部門に担ってもらうことがベストです。また、独立採算が行きわたっていない企業の場合も、ステップを踏んで事業部門に対応するように仕向けていくことが必要です。

次回は、シェアードサービスセンターの機能について書きます。