O社では支援業務という言い方をしましたが、私は当初釈然としませんでした。なぜかというと、私が担当していた経理業務で「支援」と言われても、「誰を」ということを意識したこともありませんでした。会社のための当然の業務という意識が強く、また対応することの疑問を持ったことはありませんでした。人事や経理は普遍的という位置づけが強かったように思います。

しかし、改めて考えてみますと人事の「人事評価」や経理の「月次決算」は経営の意思決定の支援ですし、総務の「営業事務所の手配」や経理の「売掛金の消込み作業」などは、事業部門の意思決定の支援です。更に、人事の「社員に対する各種手当」の認定や「保養所の手配」などは、社員の厚生福利の支援に該当します。

また、経理には「財務会計」と「管理会計」という区分がありますが、法などで必要とされる業務と経営・事業の意思決定支援が一体的に行われている業務もあります。人事でも「労働組合対応」なども、法的に必要とされる業務と経営の意思決定支援が一定的に行われている業務だと考えられます。したがって、誰のための支援ということが分かりにくくなっているのは、法的な必要性と意思決定支援が一体的になっているのが原因と考えられます。法的に必要とされる業務も全体として「経営」に対する支援とも考えられます。

そこで、本社機能のうち前述した「会社代表」機能は、仮にシェアードサービスセンターを別会社にした場合、委託するのがなじまない業務に限定します。

いずれにしろ、経営や事業に対する支援なので、その意思決定に判断ミスがないような高い専門性が必要なことは言うまでもありません。また、それぞれの業務には事業や経営が期待するQCS(品質・コスト・スピード)で対応することも不可欠です。