この50年ほどの日本の経済状況を考えてみましょう。

太平洋戦争後、朝鮮戦争からオイルショックくらいまで、たとえば1953年から1973年までの平均の経済成長は平均で9.1%と高く高度成長を成し遂げました。この期間ではオリンピックの開催など奇跡と言われる復興を果たしたのです。

その後、バブル経済の崩壊まで、たとえば1974年から1990年までの経済成長は、年平均4.2%と高度成長の時期に比べ低いとはいえ安定成長で推移したのです。

ところが、その後の成長は極めて低いものとなっています。1991年からリーマンショックが起こった2009年の成長は、年平均で0.9%と低成長になっています。またリーマンショックを経てまだ日本の成長は回復したとは言い難いものとなっています。

欧米で1980年代に生まれたシェアードサービスが、日本で取り組まれたのは早い時期では
1990年代の半ば(私が在籍したO社も日本では早い時期の1995年)でしたし、活況を迎えたのは2000年代の初頭と考えられます。つまり、高度成長期や安定成長期ではなく、低成長期を迎えた時期と一致しています。

それではなぜ、低成長期を迎えシェアードサービスが求められたのでしょうか。

高度成長期や安定成長期は、売上が伸びそれに伴い利益は得られるものでした。それでも景気循環による不景気はあったものの、我慢すれば元の成長軌道にのることができました。
したがって、間接部門の構造的な改革は不可欠ではなく、不景気な時も一時的な経費の削減・新規採用の抑制・業務改善レベルの対策で凌げば対応ができたのです。

しかし、低成長期では売上の伸びは期待できなくなったのです。したがって自ずとコスト削減が重視され、構造的な間接部門改革が必要とされてきたのです。
ここにシェアードサービスの導入という新しい経営改革手法が求められた背景があるのです。