シェアードサービスの導入では、人材の意識改革なくして成功は覚束ないと書きました。果たして、これは可能でしょうか?

人が意識を変えて、仕事に携わるというのは極めて困難だと思います。とても、他人から「意識を変えろ」などの掛け声だけでは変わるものではありません。特に同じ仕事に長い間従事している人間ほど難しいと言わざるを得ません。このように書くと身もふたもない話になります。

意識を変えるには、大失敗を犯したのか、思いがけずに人から感謝されたとか、何か大きなトピックがないと難しいと思われます。自分自身の37年間の会社生活を振り返っても、その間にどれほど自分を変えられたかというといささか自信がありません。

それでも、少しは自分自身の意識や仕事にに取り組む姿勢が変わったのは2回ほどあったと思います。

1度目は、本社の経理部門から事業部経理部門へ異動したことです。本社時代は、棚卸資産が増大して経営トップから指摘をされた時も、「事業部が悪い。」という姿勢で自分として何かすべきかという当事者意識はありませんでした。しかし、事業部の経理部門で同じ指摘があった場合は、自ら在庫削減キャンペインを企画して取組み、最後は伊勢神宮まで神頼みに行きました。事業部経理では、本社時代に比べ当事者意識が芽生えて仕事に取り組むことになったのです。自分を変えようとして意識したわけではないですが、人事異動が契機になり自然と
意識が変わったのです。

2度目は、シェアードサービスを推進するにあたって外販ビジネスにも取り組んだことです。たとえば、私が在職したO社でのシェードサービス導入事例をもとにして、他社へコンサルティングとしてサポートした場合などです。私は、営業向きではないと自認していましたが、お客様から感謝されたり受注ができると、経理時代にはない喜びを感じていました。この場合も、事業や営業というステージに立たされることで自然と自分の意識が変わったのだと思います。

これらのことを振り返りますと、意識改革には業務環境が大きく変わったことや職種転換が大きく影響したのだと痛感します。

シェアードサービス導入にあたっても、人材の意識改革には、自然と変革を促す同じような
お膳立てが不可欠です。

そこで次回から行ったどのように人材の意識改革を行ったのを書きます。