二月ももう、最終ターンです。
 みなさん、三月を迎える心の準備は大丈夫ですか?
 私自身、色々迷いながらの二月で、この間近所の大きな公園を通って初めて梅が盛りなのに気が付きました。
 出歩かねば解らぬ事はたんとありますね。

 ちなみに、今日は初庚申。
 福岡は地下鉄の藤崎駅の真上に猿田彦神社というものがありまして。
 庚申の日に参拝して、猿の素焼きのお面を境内で購入します。
 手作りで限りがあるということで朝の五時半にはこれを求めて長蛇の列という話を聞いていました。
 珍しく土曜日に初庚申だったから夫と夕方になってやおら出かけてみると、あり得ない長蛇の列。
 どうやら例年の倍以上の人手なのだそうです。
 一つは、朝にこの神社をニュースで取り扱ったからだそうで、常連組の人たちがいちように目を丸くしておりました。
 待つ間に身体を冷やしては元も子もないので、諦めようかと思っていたら、並んでいた常連らしき女性から『今年の警備の人がさばけていて、そんなに時間かからないから』と声をかけられ、三十分くらいそのご婦人と並びました。

  猿の面

 これ、福岡市内特有のもので、一時期北九州市に夫が住んでいた時は、近所の子供たちが『変なの~』とはやし立てていたそうです。
 猿田彦というのは、天孫降臨の際にニニギノミコトを道案内したという神さまで、それ以来、道案内の神さまとして親しまれています。
 そして「去る」にかけて、火難や盗難を防ぐとされ、私達は厄除けの意味にとっている・・・かな。
 福岡市内を散策すると、玄関にこのお面を掛けてお守りにしている家がちらほらあります。
 物凄く普通のことだったから、市外にはそんな習慣がないなんて、却って驚きでした。
 ちなみに、この猿面はひとつひとつ職人さんの手作りだそうです。
 そして、素焼きだから壊れやすく、扱いには細心の注意を払います。
 今日は両家の分と夫の姉兄の分も購入したため、本当にドキドキだった・・・。
 ひとつひとつ表情が違うのが可愛いので、毎年買ったのをためている方もおられますが、うちは、ちょっと不運を払いたい気持ちが強かったので、長年うちにあった子をお返ししました。
 今までご苦労さまでした、古い方のお面さん。

  猿の飴

 そして、狭い境内の中でいくつか露店がひらかれているのですが、その一つが猿の飴。
 黒砂糖で作られた猿の金太郎飴です。
 これも複数購入。
 今思うと、あれはもう残り少なかったのかな・・・。
  
 それから、境内には猿神様が何体か赤いほおっかむり姿でオシャレしておのおの座っておりまして。
 あまりに可愛らしいので、なでなでしてしまいました。

 猿の神様が、迷える私達を善き方向へ導いて下さいますように。