よく初期のシェイカーのチューニングに関して聴かれる。
前にも書いたかもしれないけど、パッションまでは430でチューニングしてた。

なぜ、そんな半端なチューニングだったのかって???

今から考えると信じられない話なんだけど、当時クロマチック対応のチューニング・メーターが無かったんよ。
KORGの超高級チューナーにはついていたけど、アマチュアの僕らには手が届かなかった。


ヴァン・ヘイレンやジミヘンで半音下げチューニングの偉大さを知ってしまったし、耳で出来ないことも無いけど、一度チューニングメーターの便利さと正確さを知ってしまったらもうもどれない。


で、ふと思いついたのが『チューニングメーターの針が認識する一番下の値(430)で全てをチューニングする』ってこと。

これで半音下げまで行かないけど、かなりギターとベースの迫力が増すし、マーシーに聞いたら「めちゃ歌いやすくなった」との事で、キーボードとシーケンサーがかなり導入された『オーバーラン』までは、ずっと430だった。


だから、初期はレギュラーより低くて、半音下げよりも高い(笑)


けど、当時は誰も不思議に感じなかったみたい。

というのも、当時はレコードとカセットがメインの時代で、粗悪なターンテーブルやカセットで育った僕らは、再生されたり、ダビングされた音が半音上や半音下っていうのは日常茶飯事(笑)

「これは5弦の開放弦を使ったリフだ」とわかる僕はちゃんとコピーできたけど、ベースが半音上げでコピーしてきて、もう一人のギターが半音上げでコピーしてきて、部室で『せーの!』で始めた時の気持ち悪さと行ったら(笑)


だから、CD時代になるまであまりチューニングの事は聞かれなかったんよね。


数年前から、親父バンドがかなり熱いみたいで、CDであらためて初期のシェイカーを聴いた親父たちによく質問されるようになった(笑)

この理由を話すと「そうだったんですか〜。確かにあの時はクロマチックのチューナーは無かったですよね。今では信じられないですね。」とみんなで遠い目になったりもする(笑)


昔は久しぶりのシェイカー曲をコピーする時に、ギターのチューニングを430にして弾いてたけど、セットリストを作って曲順通りに練習する時はいちいちチューニングを変えないとなんで、面倒この上なかった。


けど、いつのまにかMacのソフトやプロトゥールズでチューニングを簡単に微調整できるようになり「めちゃくちゃ便利な時代になったな〜。」と今も一人で遠い目になってたりする(笑)



そうだ、トシのメインであるハモンドにトランズポーズがついてからは、シェイカーは半音下げになった。
リアルからはず〜っと半音下げね。