石原"SHARA"愼一郎 official website

疲れてるのに大量のお酒を飲んで、扇風機やクーラーで体を冷やして寝ると、目覚めた時に体の一部がつって起き上がれなくなったりするらしい。
じつは僕も15年ぐらい前になった事がある(笑)

その頃僕は暗譜に追われてた。
ミッシェル(影山ヒロノブ)のサポートのライヴが1時間ノンストップの超~メドレーで、覚えても覚えても覚えても覚えきれない。
リハーサルは明後日だ。
一日中暗譜してるんだけど、なんせ超~メドレー、あっという間に次の曲(笑)
曲の展開も複雑で、息つく暇もない。
覚えたつもりでも一度間違うと旅にでてしまい、なかなか帰って来れない(笑)
けど、『ハードロッカーはステージで絶対に譜面を見てはいけない。』と言う鉄の掟は破るわけにはいかない。
その日は連日の暗譜作業に疲れ果て「ひょっとして飲みながら覚えると、楽しいかも。」と安易に飲酒練習に突入してしまった。
最初は楽しくて「これでいいのだ。」と俄然練習にも飲酒にも力が入る。
ところが、飲酒量が限界を超え、脳の回転が俄然悪くなって来た(笑)
リフを思い出した頃に、そのリフはすでに終わってるぐらいのタイムラグだ(笑)
しかし、ここで負けてなるものかと、何度も繰り返し飲酒&練習し、気がつけば外は明るくなってた。
「練習になったのか?ならなかったのか?」と自問しながら疲れ果てて眠りについた。
熱帯夜(朝)だったんでクーラーをつけて寝ようと思ったけど「これ以上体調悪くなるのもなんだかな~?」と思い、クーラーを消して扇風機をつけた。
扇風機を首振りにするのを忘れたのに気がついたんだけど、起き上がるのも面倒だったんで、そのまま寝た。

で、昼頃に目が冷めたんだけど、なんと起き上がれない。
冷静に考えてもう一度やってみたら、首が痛くて頭が上がらない。
首がカチカチにつって、痛くて曲げる事さえ出来ない。
左手で頭をかかえ、右手で体を起こしやっとの思いで起き上がった。
「ヤバい。明日はリハーサルだ・・・・・・」
しばらく呆然としたけど、こんな時は整体だと思いつき、リビングに行き使った事のないタウンページをめくる。
下を向くと激痛が走るんで、見やすいおっきな広告だけを伏し目がちに見てたら『中国整体。どんな痛みもなくなります。』って書いてある怪しい広告をみつけ「これだ!」とそのページを切り取りタクシーに乗った。
首を曲げるとこれまた激痛が走るんで、真っすぐ前を向いたまま、そろりそろりと動くその姿はめちゃ怪しくて『この姿を誰にも目撃されませんように。』と心の中でお祈りした(笑)
今考えると笑ってしまうんだけど、その時笑う余裕はなかった。

続く~。