治る見込みの無い闘病
今思えば、私の我儘か
発病から3ヶ月半
ほとんど起上がる事は無く成った
仕事帰りに立ち寄るも
何も出来ない
鳴かない猫
呼ぶと、顔を向け、脚を上げ、
お腹を出して甘えて来た
其だけの毎日
ある日、仕事を休んだ
前の日から、ほとんど意識が無かった
昼過ぎ、ふと意識を戻し
自分の声に反応して
脚を上げようと、もがいた
なぜながら、「いい、もういい…」
言葉が出なかった
動きが止まった
静になった
命を終えた
痩せ細り、軽くなった猫を連れて
家に帰った
膝の上で、うごかず、冷たくなった猫を
抱いていた
ふと「ぼく」を思い出した
ぼくの生まれ代わりと思い育てたが
結局何も出来なかった