九州、札幌…ときどき母と猫

九州、札幌…ときどき母と猫

地方都市の徒然、ときどき母と猫の観察記録

 

母が家に入ろうとしたとき

見知らぬ男性から声をかけられた。

「〇〇さんをご存知ですか?」

母にとっては義父、私にとっては祖父の名。

 

「実は○○さんに、大変お世話になったんです」

 

その方をAさんとしよう。

Aさんが新規採用で入社したとき

祖父はAさんのお世話役で。

そこで丁寧に仕事のやり方などを教わった。

〇〇さんがお世話役で周りから羨ましがられたんですよ。

仕事ができて、優しく

そして尊敬できる方でした、と。

 

私の苗字はその地域では珍しく

もしかしたら家族かも、と思い切って母に声をかけたようで。

 

母は義母から

義父のいい話を聞いたことがなかったので

かなり興味深くAさんの話を伺ったそう。

 

えー!!

正直、驚いた。

そんな真面目な祖父の話を聞いたことがなかったから。

どちらかというと、やんちゃな感じで

祖父の年代にはいないような雰囲気を持つ人。

頭が良かったのは知ってたし

とっても器用な人。

私にとってはよく遊んでくれた

優しかった祖父。

母にとっては、まあいいお舅さんだった。

でも祖母と父にとっては違った存在。

 

祖父が亡くなって30年を越えた。

 

「お母さん、嬉しかったわ

人ってわからないものね」

 

私もなんだか嬉しかった。

そんな日でした。

先日数年振りに施設に入所している

祖母に会った。


1世紀を越える年齢

すごいとしか言いようがない。


2週間くらい入院していて

もう施設に戻れないかも

と言われていたけど見事退院。

施設に戻ったばかりのところ

面会と相成りました。


思ったより痩せていて驚いたけど

「頑張るから」

と生きる意欲を見せていて

その気力は凄いなぁと。

その意欲は何処からくるものか。

とにかく伝えたいことが多いらしく

私はほとんど話さなかったけど

喜んでいたようなので良かったかな。


人の生命力というものは神秘的だなぁ

そう思った面会日でした。


母は電化製品全般ニガテである。

今の時代、こんな人いる?というくらい。

そんな母にスマートフォン。

いろいろなことがあり

連絡するのに必要なので

持ってもらうことにした。

 

そしてLINEに挑戦中。

文章が凄くて解読に時間がかかるが

写真を送れるようになった。

 

一番送られれてくるのは朝食の写真。

いつも驚くほどの豪華モーニングである。

 

珍しく朝食以外の写真のみが送られてきた。

その後、本人に確認したら

「ゴーヤチャンプルー作ってみたの」と。

どうみてもゴーヤに見えない。

 

「お母さん、それゴーヤ?」

「ゴーヤよ」

「いや、違うと思うよ」

「真ん中の種とったもん」

「どんな種?」

「ちっちゃいやつ」

「ゴーヤの種、ちっちゃくないから。

ズッキーニだと思うけど?」

 

「(!!!)野菜が入っていた袋見てみる」

 

しばらくすると

 

「ズッキーニだった!!!

どうりで。苦くないなと思った!」

 

(笑)

やっぱり。

ゴーヤじゃなくてもズッキーニでも美味しいよ。

 

毎日母は楽しそうである。

 

マンションの間取りは面白くない。

パッケージ化されてるの?というくらい

同じような形が多い。

高級マンションと言われるところは

逆に「むむむ?」と思う間取り。

あまりに落差が激しい。

 

まず個人的な好みとして

玄関からリビングまで一直線

その間取りが気に食わない。

避難する上ではいいのかも

が、来客があったとき

丸見えではないか。

ドアを閉めればいい

そうかもしれない。

でも、イヤなのだ。

 

オープンキッチンもそう。

同じ様な形ばかりで嫌だ。

構造上、設備上、コスト問題

そりゃーわかる。

でも、そんなに思う様にいかないものか。

疑問に思う。

 

マンションに住むな?

まあ、そうかもしれない。

そう言いながらも

マンションに住んでいる私。

思う様な間取りがないものか

ネットで探してはため息ついている。

母から毎日、朝食の写真が送られてくる。

今の季節だと、家庭菜園で採れた

きゅうりや春菊など。

味噌をつけたり、おひたしにしたりと

かなり美味しそう。

 

朝起きて

「きゅうり食べよう〜」と

収穫して採れたてを食べる。

何という贅沢。

それはほんと羨ましい。

家庭菜園最強だな、と思う。

 

そして母には特殊能力がある。

母の手にかかると

野菜がほんとうによく育つ。

そして美味しい。

かつて野菜が工業製品と違い

育てられていた頃には

母のような人が普通だったのかも。

 

今度の帰省では

どんな野菜が食べられるだろうか。