-続き-


その日、

私は勤務を終え

店長代理に話をしに行った。


お客様のカードを勝手に切った事実、このA犯した罪の一部始終を伝えた。


店長代理)案内係をやったら分かると思うけど、何も分からない状態でその場に行ってるんだよ、案内係は。だからちゃんと説明してもらわないと困るんだよね。

お客様がカードを忘れていった事実を伝えたら十分なのに、訳の分からないことを聞いてきたのはAの方だ。しかも私は、聞かれたことにもちゃんと答えている。


店長代理の言い方も酷いものだ。案内係をやっていない私に対し、 やってみたら分かると思うけど⋯」などと仮定の話をしてくるなんて。

「案内係をしてみない?」と言われたこともあるが、パワハラ加害者Aと一緒に案内係の仕事はしたくなかった。平気でお客様の前で叱責するAだと分かっているから、案内係の話を私は断った。


店長代理は、Aの話を鵜呑みにし、私にも非があったと言い出した。話をしても埒が明かなかった。


私は仕事を辞め、Aがいつもしているパワハラの話を本社にも伝えようと、この瞬間に決意をした。辞めたら言いやすいと思った。


だが本社は、

パワハラの事実は認められないと、私の話に耳を傾けなかった。

実際、Aが原因で辞めていった人は何人もいると聞いている。店舗もその事実を知っている。パワハラ加害者Aに対する苦情は、店長店長代理の耳に入っているのに、店舗はパワハラの事実を隠した。

本社は私ひとりの訴えでは聞かないと。他にも言っているなら⋯と言ったが、今現在働いている人たちから、店長店長代理Aのパワハラについて話している。店側が事実を隠蔽している。


もう辞めた人(私)の話は聞かないと、遠回しに言っているようなもので、Aが犯したクレジットカードの事故の件も、店舗と本社はお店を辞めた私のせいした。


理不尽なことで納得がいかない。

世の中理不尽なことだらけと言うが、私はその一言で終わらせたくない。



Aは今、

人が変わったように、

気持ち悪いくらいご機嫌で

仕事をしているという。

おそらく

店長店長代理から

「今後絶対にパワハラはするな!!」と

お灸を据えられたのだろう。

パワハラ加害者Aがここまで変われるということは、意地悪や嫌がらせを分かってやっていたことになる。


多くの色んなお客様がいる中で、

私は楽しみながら仕事をしていた。

今後一生、ずーっと仲良くしていける

友だちにも会えた職場だった。

Aのパワハラを本社にも報告しようと

仕事を辞めた。

仕事をしながらだと

どれほどの意地悪、いじめ、嫌がらせを受けるのかが心配だった。


パワハラの報告をしても

聞き取り調査をしない店舗と本社。

本社の人が店舗に来ても、

その間

パワハラ加害者はいい子を演じる。

その事実に気づかない本社の人。


聞き取り調査をしないのは、

事実が明るみになるのを恐れているのだろう。

これでは、パワハラ防止法が成立しても

どうにもならない。これが現実だ。

本社と店舗は

パワハラの現実に目を背け逃げた。


パワハラ加害者Aは、

何事もなかったかのように

今日も仕事を続けている。


(パワハラ加害者Aより上の立場の人を除く)店舗職員ほぼ全員が、Aの被害者。

これが現実なのだが、私の通報後、Aはパワハラ行為をしていないらしい(現段階では)


このことを考えると、

私は仕事を辞めてまで通報したことは

『いい結果に導けた』

納得しようと思う。


これでまたひとつ

私は

強く逞しくなれた気がする。